20世紀初頭、似たような衝突…シベリアの木が8千万本倒れた
2月26日に初めて見つかった小惑星「2023DW」の想像図。現在は地球から1900万キロメートルの距離にある=米航空宇宙局提供//ハンギョレ新聞社
23年後に地球に衝突する確率が約600分の1と推定される小惑星が発見された。現在までに確認された小惑星の中で衝突確率が最も高いと計算された。
しかし米航空宇宙局(NASA)は、地球近接小惑星の平均値よりは高い危険水準だが、衝突確率はきわめて低いと明らかにした。NASAはまた、今後の追加観測を通じて小惑星の軌跡がさらに明確になれば、危険度はさらに減少するだろうと予想した。
2月26日に初めて発見されたこの小惑星の名前は「2023DW」だ。
チリのサンペドロ・デ・アタカマ天文台の小惑星観測プログラムを通じて、地球から1000万キロメートル離れたところで発見された。推定直径は約50メートルで、オリンピックプールの大きさに相当する。
これは1908年にシベリア東部のツングースカ川近くの森に落ちた隕石と似た大きさだ。当時、12メガトン級の爆発衝撃で2000平方キロを超える森の樹木8千万本が倒れ、少なくとも3人が死亡した。
2月28日に撮影した2023DW小惑星=米航空宇宙局提供//ハンギョレ新聞社
正確な軌道予測は今後数週間続くだろう
NASAは現時点ではこの小惑星が2046年2月14日に地球に最接近すると予想され、180万キロメートル以上の距離で地球を通過する可能性が高いと明らかにした。ヨーロッパ宇宙局地球近接物体調整センター(NEOCC)は8日現在、地球衝突確率は625分の1と計算され、この数値は毎日変わっていると明らかにした。この小惑星は現在、同センターの危険リスト1位に上がっている。
予想される衝突危険地域は、インド洋から太平洋を経てハワイ、ロサンゼルス、ワシントンD.C.を結ぶ米国西部と東部海岸までまたがっている。
100年以内の地球との衝突危険度を示すトリノスケールでは10点満点で1点だ。トリノスケール10は衝突の可能性が100%、0は0%を意味する。2023DWはNASAの地球近接物体危険リストでトリノスケールが0ではない唯一の天体だ。
NASAはツイッターを通じて「新しい物体の軌道を適切に予測するには数週間のデータが必要だ」と明らかにした。
3月3日現在で予想される衝突危険地域=twitter.com/Piero_Sicoli//ハンギョレ新聞社
衝突時には該当地域に深刻な被害
2023DWは小さいサイズの小惑星だが、都市地域に衝突する場合には深刻な被害を与えかねない。NASAによると、直径が25メートルより大きく1キロメートルより小さい小惑星や隕石が地球と衝突すれば、衝突地域に局部的な被害を与える可能性が高い。
2013年地球に向かって飛んできてロシアのチェリャビンスク上空で爆発した隕石は、この小惑星の半分にも満たない大きさだったが、爆発の衝撃によって数千の建物が破損し1500人が負傷した。
2023DWは、現在地球から1800万キロメートル離れた距離にあり、1秒間に25キロメートルの速度で移動している。太陽公転周期は271日と推定される。
クァク・ノピル先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
訳J.S
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