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Monday, August 3, 2020

コロナ禍の健康二次被害を防げ! 自治体連携プロジェクト始動 - 新公民連携最前線

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を受けた新たな生活様式を余儀なくされる中、健康二次被害が懸念され始めている。例えば、外出自粛の影響で日々の活動量が減少し、基礎疾患やメンタルヘルスが悪化してしまったり、認知機能が低下してしまったりする報告がされている。

 筑波大学 人間総合科学学術院 教授の久野譜也氏によると、外出を自粛していた高齢者が、久しぶりにフィットネス施設に訪れた際、何をしに来たのか忘れてしまったり、徘徊してしまったりする事態が各地で起きているという。同氏のもとには、「人と会わないだけでこれだけ認知機能が低下するなんて…」という相談も数多く寄せられている。

 こうした健康二次被害を予防するために、大阪府高石市と福岡県飯塚市、奈良県田原本町、鳥取県湯梨浜町の4自治体は、ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)を活用した「飛び地型自治体連携プロジェクト」を実施する。2020年7月28日に開催した記者会見で発表した。

 代表自治体である大阪府高石市の市長を務める阪口伸六氏は、「健康街づくりを長年共に進めてきた同志である自治体とともに、COVID-19を正しく恐れた上での健康維持や健康増進を図りたい」と意気込んだ。

大阪府高石市長の阪口伸六氏(写真:記者会見のオンライン画面キャプチャー)

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 プロジェクトには4自治体のほかに、ICTを活用したヘルスケアサービスを提供するタニタヘルスリンクや、中間支援組織であるつくばウエルネスリサーチ、筑波大学久野研究室が参画する。なお、この仕組みは4自治体が参画する「Smart Wellness City首長研究会」が支援しており、飛び地型自治体連携によるヘルスケアプロジェクトは2018年と2019年に続いて3例目となる。

 具体的には、4つの自治体が連携して「社会参加型健幸ポイント事業」を実施する。合わせて1万4000人に参加してもらうことを目指している。プロジェクトを通じて、COVID-19のよる健康二次被害の予防に加えて、以前から課題視されていた社会保障費の急増が懸念される2040年問題の解決にもつなげたい考えだ。2020年9月までに各自治体が順次事業をスタートする予定で、2025年に4つの自治体で11憶8000万円の医療費・介護費の抑制を達成することを目指している。

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