本検討会では,「生成AIと知財をめぐる懸念・リスクへの対応等」の検討課題として,著作権との関係,著作権以外の知財との関係,技術による対応,収益還元の在り方などが取り上げられた。
文化庁や日本音楽著作権協会(JASRAC)などから意見聴取が行われ,その中でレベルファイブによる,ゲーム・アニメ産業におけるAIの活用状況が発表された。
レベルファイブは,ゲームタイトル画面,3Dテイスト,マップ,背景美術,キャラクター/クエスト設定などの案出しや,背景美術素材の自動生成,音声合成による仮ボイス作成,Webサイト作成におけるコーディング補助,イラスト画像の高解像度化などで,「イナズマイレブン」や「妖怪ウォッチ」といったタイトルを例に,AIが有効である認識を示した。
首相官邸で公開されているスライドでは,「メガトン級ムサシ」のゲームタイトル画面のレイアウト案を,AI(Stable Diffusion)で生成し,案を参考にイラストとタイトル画面を作成する過程や,「妖怪ウォッチ」の主人公「ケータ」の学習素材を用意し,AI(Stable Diffusion)でさまざまな雰囲気や質感の3Dイメージ案画像を生成している例が確認できる。
検討会は,AIの学習段階,生成・利用段階,AI生成物の保護について法的対応をまとめ,学習段階において,意匠権,商標権の効力が及ぶ行為に該当しないことや,生成・利用段階における権利侵害の判断について,一般的な権利侵害の判断と同様とする見解を示した。今後の検討すべき課題としては,生成AIについて、具体的にどのような場合に肖像権・パブリシティ権の侵害があると考えられるかなどが挙げられている。
今後のスケジュールとしては,2024年1月26日に残された論点などについての検討を行い,4月〜5月に中間とりまとめが行われる予定だ。
からの記事と詳細 ( レベルファイブがゲーム・アニメ産業におけるAIの活用状況を発表。「AI時代の知的財産権検討会」が公開に - 4Gamer.net )
https://ift.tt/a2g89op
科学&テクノロジー
No comments:
Post a Comment