米Googleのデバイス&サービス担当上級副社長、リック・オステルロー氏は5月4日(現地時間)、小型ディスプレイ技術を手掛ける米Raxiumを買収したと発表した。取引の詳細は公表していないが、米Informationはこの件を3月に報じた際、買収総額を約10億ドルとしていた。
Raxiumは2018年創業の、カリフォルニア州フレモントに拠点を置く非公開企業。AR/VR/MR端末に欠かせないディスプレイ用の小型発光ダイオードなどを開発している。同社のWebサイトによると、「世界最高性能の超高密度モノリシックRGBマイクロLEDディスプレイ」を開発しており、そのディスプレイ技術は「現在の世界記録より5倍効率的」という。
The Informationによると、マイクロLED技術は他のディスプレイ技術よりもエネルギー効率が高く、色彩豊かなARディスプレイの構築に役立つという。ジャパンディスプレイや中国Oppo、米Appleもこの技術の開発に取り組んでいる。
オステルロー氏は「Raxiumの小型高解像度ディスプレイの技術的専門知識は、Googleのハードウェアへの投資を継続する上で重要な役割を果たす」とし「人々の日常生活の改善に役立つデバイスとサービスを構築するというわれわれの目標をさらに推進できる」と語った。
Googleは2020年にスマートグラス(ARメガネ)を手掛けるカナダのNorthを買収した。同社は独自スマートヘッドセットの2024年発売を目標に、「Project Iris」プロジェクトに取り組んでいると報じられた。このヘッドセットは、搭載するカメラの映像とグラフィックスをブレンドする没入型のMRを提供する端末になるという。
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