『Dark and Darker』開発元IRONMACEは3月25日、本作公式Discordチャンネル上で声明を発表。ネクソンよりDMCA(デジタルミレニアム著作権法)通告が送付されたことを伝えている。それに伴ってか、本作Steamストアページは現在閲覧不能となっている。
『Dark and Darker』は、ローグライクとPvPvE要素が特徴のダンジョンクロウラー型探索ゲームだ。開発は韓国のスタジオIRONMACEが手がけている。プレイヤーは1〜3人のパーティにて、敵NPCやほかのプレイヤーたちが蔓延るダンジョンに挑む。危険を退け、宝を回収しながら脱出用のポータルから帰還するのが目的となる。これまで4回にわたってプレイテストが実施されており、最大同時接続プレイヤー数は約10万8000人を記録(SteamDB)。プレイテスト段階ですでに大きな注目を集めていた作品といえる。
一方で、IRONMACEの一部スタッフに対しては、不正競争防止法違反の疑いで韓国警察による捜査が実施されたことが報じられている。現地メディアなどの報道によれば、本捜査は、ネクソンの告訴状に基づいておこなわれているとのこと。告訴状では、IRONMACEがネクソンの未発売作品の情報を無断で抜き出し、本作『Dark and Darker』の開発に用いているとの主張がなされているという。なお本件の捜査は2022年8月に現地の検察に引き渡されたものの、その後IRONMACEが本作のさらなるプレイテストを実施。状況が変わったことで検察が追加の捜査を要求したとされている。
今回本作公式Discordチャンネルにて、開発元スタッフによる声明が投稿された。声明によると、IRONMACEはネクソンよりDMCA通告、および停止通告書(cease and desist letter)を受け取ったという。IRONMACEは法務チームとの協力のもと、この問題に最善の方法で対処するとコメント。できるかぎり早くゲーム(の開発)の再開を目指すとしている。
また現在『Dark and Darker』のSteamストアページは閲覧不能となっている。SteamDBによると日本時間3月25日に本作ストアページが削除されたことが確認可能。ネクソンがValveに対してDMCA通告に基づく要請をおこなったとみられ、それに伴う措置だろう。
本作に向けては次回のプレイテストが4月14日から19日にかけておこなわれると発表されていた。今回の声明では本件のプレイテストへの影響について言及されておらず、次回プレイテストが予定どおり実施されるかどうかは不明。今後の公式発表や動向が注目される。
なお先述の韓国警察の捜査の際には開発関連資料が押収されたことを、複数の現地メディアが報道していた。一方でIRONMACEのスタッフは公式Discordチャンネル上で、捜査は短時間で終了し発見されたものはなかったと主張。「インターネット上のほとんどの情報は不正確だ」とも述べ、開発に遅れは生じていないと伝えていた(関連記事)。
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