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「Windows 11 2023 Update」(バージョン 23H2)の一般提供が開始され、一部のデバイスから段階的に展開が始まっています。
既報の通り、「バージョン 22H2」と「バージョン 23H2」の内容はほぼ共通。古いバージョンにも新要素は含まれており、「イネーブルメント パッケージ」(eKB:有効化パッケージ)でそれを有効化するだけでアップグレードは完了します。既知の不具合はすでに2件アナウンスされていますが、いずれも「バージョン 23H2」固有のものではなく、緩和策も案内済み。リスクは「バージョン 22H2」とあまり変わらないと考えられます。
「BitLocker」で65000エラーが誤って表示される
「モバイルデバイス管理」(MDM)アプリの「BitLocker」構成サービスプロバイダー(CSP)ノードで「FixedDrivesEncryptionType」または「SystemDrivesEncryptionType」ポリシー設定を利用すると、一部のデバイスで「デバイス暗号化を要求する」設定に「65000」エラーが誤って表示されることがあります。一般の環境には影響しないでしょう。
「Microsoft Intune」でこの問題を軽減するには、「オペレーティング システム ドライブでドライブ暗号化の種類を強制する」または「固定ドライブでドライブ暗号化を強制する」ポリシーを未構成にすればよいとのこと。
「Intel SST」サウンドドライバーの一部に非互換性問題
「Intel Smart Sound Technology」(Intel SST)ドライバーの一部バージョンはWindows 11と互換性がなく、ブルースクリーン(BSoD)エラーが発生する場合があるそうです。この問題はオリジナルバージョンの「Windows 11」(バージョン 21H2)からあり、ドライバー側の問題と言えるでしょう。
問題のあるドライバーがシステムにインストールされている場合、デバイスはセーフガードホールドの対象となり、「バージョン 23H2」は提供されません。ドライバーをアップデートすればセーフガードは解除され、アップグレードできるようになりますが、それが反映されるには最大で48時間程度かかるとのこと。
そのほかにも、ロケールがクロアチアに設定されているデバイスで、通貨がユーロではなくクーナになってしまう問題が案内されています(クロアチアは最近になってユーロ圏に加盟した)が、この問題は「KB5031455」で解決済み。
以上の通り、一般の環境で大きなトラブルが生じる可能性はあまりないと思われますが、「Copilot in Windows」をはじめ、一部の「22H2」環境で先行提供されている150以上もの新機能が含まれていることもあり、細々とした不具合が潜んでいることは否定できません。新機能をいち早く体験したいユーザーならばともかく、安定性を重視するユーザーであれば「Windows Update」で自動配信されるのを待つのが無難だと思います。
からの記事と詳細 ( 「Windows 11 2023 Update」(バージョン 23H2)における既知の問題は2件だけ/「バージョン 22H2」と同等の安定性が期待できるが……【やじうまの杜】 - 窓の杜 )
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