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Tuesday, January 17, 2023

創刊30周年記念!PCパーツの歴史を振り返る「DOS/Vパーツ年表」 - AKIBA PC Hotline!

tosokpopo.blogspot.com

1991年11月発行の本誌創刊号!

ラジオ技術社(現インプレス)DOS/V POWER REPORT Vol.1

 DOS/V POWER REPORTは、この2021年秋号で創刊30周年を迎えました。30年の長きに渡って刊行を続けてこられたのはひとえに多くの読者のみなさんの支持があってのこと。

 その感謝の意を込めて、本誌が30年ともに歩んできたDOS/V互換機およびPCパーツ関連の歴史を、手軽に総覧できる年表にまとめました。変わり続けること、変えてはいけないこと。これらのバランスを取りながら切る、31回目のスタートにもぜひご期待ください。

〜1990 本誌創刊前夜

 1970年代後半から始まった日本のパソコンの歴史は、のちの“国民機”NEC PC-9801の発売で大きく加速する。一方アメリカでは、PC/AT互換機と呼ばれるコンピュータがデファクト・スタンダードの地位を確立。汎用のパーツを組み合わせることで低価格化に成功、台湾を中心に多くの部品メーカーが産声を上げた。

1982

  • Intelがx86アーキテクチャのCPU「80286」を発表
  • MicrosoftがIBM-PC用に提供していたOS「PC-DOS」を「MS-DOS」としてOEM供給を開始
  • NECが「PC-9801」を発売

日本独自の16bitパソコン

Intel 8086互換のNEC μPD8086を採用し、独自のアーキテクチャを備えた16bit機として登場したPC-9801。以降、毎年のようにシリーズを重ね、10年以上に渡って日本のパソコンの王様として君臨した。

1983

  • 「カノープス電子」(現MEDIAEDGE)設立
  • 任天堂が「ファミリーコンピュータ」を発売

1984

  • Appleが初代Macintoshの「Macintosh 128K」を発売
  • IBMがPC/AT互換機の元祖となるPC/AT機「The Personal Computer for Advanced Technologies 5170」を発売

1985

  • Intelがx86アーキテクチャ対応の32bit CPU「80386」を発表

40年以上の歴史を持つx86アーキテクチャ

1978年に登場した16bit CPU、8086との互換性を保つことで膨大なソフトウェア資産を継承する一方で、貪欲に新設計を取り込み続け、40年以上もCPUの標準としての座を譲ることがないのがx86アーキテクチャだ。Intel CoreシリーズやAMD Ryzenもその流れを汲んだもの。
  • 「ATI Technologies」設立
  • MicrosoftがOS「Windows 1.0」を発売

1986

  • 「GIGA-BYTE TECHNOLOGY」設立
  • 「Micro-Star International」設立

1987

  • シャープが「X68000」を発売
  • MicrosoftがOS「Windows 2.0」を発売

1988

  • 「Cyrix」設立
  • 拡張バス規格「EISA」が策定
  • MicrosoftがOS「Windows 2.0 日本語版」(NEC PC-98版)を発売

1989

  • 「ASUSTeK Computer」設立
  • Intelが80386の後継となるCPU「80486」(486DX)を発表
  • ストレージインターフェース「IDE」が策定

1990

  • IBMが日本でPC/AT互換機の普及するきっかけとなったOS「DOS J4.0/V」を発売→「DOS/V」として人気に
  • エプソンが「PC-286C」を発売

1991 〜1995 “DOS/V互換機”の誕生

 専用のハードウェアを用いることなくソフトウェアだけで日本語(漢字)を表示できる「DOS/V」の登場により、性能のわりに安価なPC/AT互換機を個人輸入するようなパワーユーザーが出現。専門誌やPCパーツショップの登場により敷居は下がり続け、Windows 95の登場でDOS/V互換機は飛躍する。

1991

1991年Vol.1
  • 不定期のムックとして「DOS/V POWER REPORT」創刊(ラジオ技術社 刊)
  • MicrosoftがOS「Windows 3.0 日本語版」を発売
  • IBMがOS「DOS J5.0/V」を発売
  • 日本アイ・ビー・エムを中心にOADG(PCオープン・アーキテクチャー推進協議会)が発足(3月)
  • AMDがx86互換CPU「Am386」を発売
  • MicrosoftがOS「MS-DOS 5.0」を発売

1992

  • Compaqが日本市場に参入

安価なPC/AT互換機が日本上陸

DOS/Vを利用することで特別なローカライズをすることなく日本語を扱えるPCを提供できるようになり、互換機メーカーが日本市場に次々に参入。なかでもCompaqが設定した12万8,000円という価格は国内のパソコンユーザーに衝撃を与えた。
  • 株式会社インプレス創立
  • MicrosoftがOS「Windows 3.1 日本語版」を発売
  • CyrixがCPU「Cx486SLC」を発表
  • 拡張バス規格「VL」が策定
  • 「VIA Technologies」設立

1993

  • AMDがx86互換CPU「Am486」を発表
  • IntelがCPU「Pentium」の出荷を開始

スーパースカラ採用で大幅進化

486DXの後継としてIntelが発表したのがPentiumプロセッサだ。動作クロックの向上だけでなく、2命令同時実行のパイプライン、分岐予測などの新たな技術の導入によりパフォーマンスを大幅に伸ばすことに成功した。
  • 拡張バス規格「PCI」が策定
  • MicrosoftがOS「MS-DOS 6.2/V」を発売
  • 「NVIDIA」設立

1994

  • MicrosoftがOS「MS-DOS 6.22」を発売
  • 「3dfx Interactive」設立

1995

PCを自作する人が増加

爆発的な人気を呼んだWindows 95はPC/AT互換機でも動作したため、性能やコストパフォーマンスを重視するユーザーの中にはPCをパーツから組み立てる自作PCに取り組むものが出てきた。月刊化された本誌でも定期的に自作特集を掲載し、自作派は着実に増加していく。
  • CyrixがCPU「Cx5x86」を発売
  • IntelがCPU「Pentium Pro」を発売
  • MicrosoftがGUIを大幅改良したOS「Windows 95 日本語版」を発売(→発売自体がお祭り騒ぎに)
  • Microsoftがゲーム・マルチメディア用API「DirectX」を発表
  • 「DOS/V POWER REPORT」が月刊化
  • AMDがx86互換CPU「Am5x86」を発売

2006 〜2010 CPUコア数競争がスタート

2008年5月号

 PrescottコアのPentium 4でリーク電流にさんざん苦しめられたIntelだが、2000年代後半にリリースした「Coreマイクロアーキテクチャ」で大逆転。

 ATIを買収するなど絶好調だったAMDは逆に、Phenomシリーズのリリース以後、長い低迷期に入ることになる。

2006

  • Seagateが垂直磁気記録に対応したHDD「Barracuda 7200.10」を発表
  • AMDがATIを約54億ドルで買収すると発表
  • IntelがCoreマイクロアーキテクチャを採用したデュアルコアCPU「Core 2 Duo」を発売

Core 2シリーズが市場を牽引

NetBurstアーキテクチャを捨て、Coreマイクロアーキテクチャを採用。低発熱かつ高効率のコアを二つ内蔵したCore 2 Duoは非常に高性能であり、翌年発売されたCore2 Quadも人気を集めた。
  • AppleがIntelのCore 2 Duoを搭載した「iMac」を発売
  • Microsoftが3D API「DirectX 10」を発表
  • NVIDIAが初のDirectX 10対応GPU「GeForce 8800」シリーズを発表

2007

  • IntelがクアッドコアCPU「Core 2 Quad」を発表
  • Appleがスマートホンの初代「iPhone」を発表
  • HGSTが1TB HDD「Deskstar 7K1000シリーズ」を発表
  • MicrosoftがOS「Windows Vista日本語版」を発売
  • Samsungが世界初のハイブリッドSSD「MH80」の出荷を開始
  • AMDがK10アーキテクチャを採用したCPU「Phenomシリーズ」を発表

高速なストレージとしてSSDに注目集まる

2000年代後半、HDDをはるかに超える記録速度を実現したSSD(Solid State Drive)が初登場。初期の製品ではプチフリと呼ばれる、OSがフリーズしたかのような挙動も見られたが、その後の発展は目覚ましい。

2008

  • NVIDIAが「GeForce GTX 200シリーズ」を発表
  • AMDが「ATI Radeon HD 4000シリーズ」を発表
  • Intelが同社初のネイティブクアッドコアのCPU「Core i7シリーズ」を発売

2009

  • AMDが45nmのクアッドコアCPU「PhoenomⅡ X4」を発表
  • IntelがLGA1156対応の「Core i7/i5」を発売
  • アースソフトがテレビチューナーカード「PT2」発売(→デジタル放送の録画に大活躍)
  • MicrosoftがOS「Windows 7 日本語版」を発売

OSも64bitが主流に

2003年のAthlon64以降、64bit CPUが増加。OSもWindows 7からは64bit版がメインストリームとなった。

2010

  • Intelが6コアCPU「Core i7-980X Extreme Edition」を発表
  • AMDが6コアCPU「PhenomⅡ X6」を発売
  • AMDが「ATI Radeon」などのブランドを廃止しGPUのブランドも「AMD」に統一
  • NVIDIAが「GeForce GTX 580」を発表
  • AMDが「Radeon HD 6970」を発表

2011 〜2015 ゆるやかに変化する成熟期

2011年3月号

 Intelが2011年に発売したSandy Bridgeは、CPUコアと同一のダイにGPUを搭載し、キャッシュ間をリングバスでつなぐなど、その構造は現在のCPUの原型と言える。動作クロックは4GHz後半で頭打ちとなり、コア数の増加と処理効率の向上が至上命題となった。

2011

  • IntelがコードネームSandy Bridgeこと「第2世代Coreプロセッサー」を発表

性能を絞り出すTurbo Boost

Sandy Bridgeの性能を支えていた機能の一つにTurbo Boost Technologyがある。熱設計に余裕のあるうちはなるべくクロックを高めるというアイディアは現在に受け継がれ、改良が続いている。
  • AMDがBulldozerアーキテクチャを採用したCPU「FXシリーズ」を発表
  • IntelがLGA2011を採用したCPU「Core i7-3960X Extreme Edition」を発表
  • AMDが業界初の28nmプロセスGPU「Radeon HD 7970」を発表

2012

  • NVIDIAが「GeForce GTX 680」を発表
  • AMDがx86系CPUとして初めて4GHzを超えたCPU「FX-4170」を発売(→しかしTDPは125Wにアップ)
  • IntelがIvy Bridgeこと「第3世代Coreプロセッサー」を発売
  • Microsoftがタッチ操作向けを意識した“新しいUI”採用のOS「Windows 8 日本語版」を発売

2013

  • NVIDIAがハイエンドGPU「GeForce GTX TITAN」を正式発表
  • NVIDIAがGPU「GeForce 700シリーズ」を発表
  • AMDがCPU「Aシリーズ」、「Eシリーズ」を発表
  • IntelがコードネームHaswellこと「第4世代Coreプロセッサー」を発表
  • Samsungが一般向けとしては初の1TB SSD「840 EVO」を発売
  • AMDがGPU「Radeon R9/R7 200シリーズ」を発表
  • HGSTがヘリウムガスを注入した初の6TB HDDを出荷開始

2014

  • AMDが動作クロックが最高5GHzのCPU「FX-9590」を発売(→TDP 220Wの記録はいまだ破られず)
  • NVIDIAが新アーキテクチャMaxwellを採用したGPU「GeForce GTX 750/750 Ti」を発表
  • NVIDIAがGPU「GeForce 900シリーズ」を発表
  • Samsungが世界初のPCI Express 2.0接続のSSD「XP941」を発売

PCI Express接続のM.2 SSD

最大600MB/sのSerialATAインターフェースの制限により性能が頭打ちになるのを避けるためSSDはPCI Express接続へと進化。XP941は実測で1GB/sを超える速度を実現した。

2015

  • MicrosoftがOS「Windows 10 日本語版」の提供を開始

Windows 7から無償でアップグレード

Windows 8はタブレットを意識したUIが大不評。そこでMicrosoftは再びスタートボタンを復活させ、Windows 7からも無償アップグレードを可能とした。
  • IntelがSkylakeこと「第6世代Coreプロセッサー」を発売

2016〜2021そして現在へ

2017年5月号

 ここ数年で最大のインパクトがあった製品と言えば、AMDのRyzen/Ryzen Threadripperシリーズと
リアルタイムレイトレーシングをサポートしたNVIDIAのGeForce RTX 20シリーズではないだろうか。

 プロセス移行に問題を抱えていたIntelの視界もクリアになりつつあり、逆襲の機会をうかがっている。

2016

  • AMDが初のSocket AM4対応APU「A12」、「A10」シリーズを発表
  • IntelがKaby Lakeこと「第7世代Coreプロセッサー」を発表
  • IntelがLGA2011-v3を採用した10コアCPU「Core i7-6950X」を発表
  • NVIDIAがPascalアーキテクチャの「GeForce GTX 10シリーズ」を発表
  • AMDがGPU「Radeon RX 400シリーズ」を発表

2017

  • Intelが初のLGA2066対応CPU「Core Xシリーズ」を発表
  • IntelがCoffee Lakeこと「第8世代Coreプロセッサー」を発表
  • AMDがZenアーキテクチャの新CPU「Ryzenシリーズ」を発表

Ryzenショック!

第1/第2世代で話題を呼び、第3世代で完全にIntelを抜き去った。弱点は下位モデルのコスパぐらいなもの。
  • AMDが最大16コアのCPU「Ryzen Threadripperシリーズ」を発表
  • AMDがHBM2採用のGPU「Radeon RX Vegaシリーズ」を発表
  • Intelが3D XPoint採用M.2接続のHDDキャッシュ「Optane Memory」発表
  • この頃からRGB LEDを搭載したマザーボードやCPUクーラーが急増

自作PCは“魅せる”時代へ

CPUの発熱増から簡易水冷クーラーの人気が徐々に高まりつつあった2017年、大手マザーボードメーカー各社がRGB対応LEDの発光コントロール機能を次々に実装、独自のコントローラなどが不要になったこともあり、CPUクーラーやケースファンにLED搭載モデルが増加。2021年現在、その勢いは増す一方だ。とはいえ従来どおりの光らないモデルや発光OFF機能もあり、自作PCの多様性は以前より広がっている。

2018

  • IntelがCoffee Lake Refreshこと「第9世代Coreプロセッサー」を発表
  • AMDがZen+アーキテクチャの「第2世代Ryzen」を発表
  • NVIDIAがリアルタイムレイトレーシングを初めてサポートした
  • 「GeForce RTX 20シリーズ」を発表

2019

  • AMDがZen 2アーキテクチャの「第3世代Ryzen」を発表。最大16コアへ
  • 第3世代Ryzen向けのX470搭載マザーボードがPCI Expresss 4.0に対応
  • PCI Express 4.0 x4接続のM.2 SSDを各社が発表
  • AMDが最大32コアのCPU「第3世代Ryzen Threadripperシリーズ」を発表
  • AMDがRDNAアーキテクチャのGPU「Radeon RX 5000シリーズ」を発表
  • NVIDIAが「GeForce GTX 16シリーズ」を発表

2020

  • IntelがComet Lakeこと「第10世代Coreプロセッサー」を発表(→隙のない速さで現在一番人気)
  • AMDがZen 3アーキテクチャ採用の「Ryzen 5000シリーズ」を発表
  • Appleが独自開発のSoC「M1」を搭載した「MacBookシリーズ」を発表
  • NVIDIAが「GeForce RTX 30シリーズ」を発表
  • AMDが「Radeon RX 6000シリーズ」を発表

2021

  • IntelがRocket Lakeこと「第11世代Coreプロセッサー」を発表
  • MicrosoftがOS「Windows 11 日本語版」を発表

5年前のPCでは動かない!?

突如発表されたWindows 11はセキュリティの強化により4 ~ 5年前のCPUは非サポートに。10を使い続けるか、新しいハードに乗り換えるか、悩ましい選択を迫られる。

最新号「DOS/V POWER REPORT 2023年冬号」は絶賛発売中!

 今回は、DOS/V POWER REPORT「2021年秋号」の記事をまるごと掲載しています。

 なお、最新号「DOS/V POWER REPORT 2023年冬号」では、年末恒例の「PCパーツ100選 2023」を総力特集。また、本特集では、PCパーツ選びの最新基準を徹底解説!是非ご覧ください!

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