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Thursday, April 28, 2022

「Nintendo Switch Sports」レビュー - GAME Watch

tosokpopo.blogspot.com

 「Nintendo Switch Sports」の元になった「Wii Sports」は2006年にWii本体と同時に発売された。「Wii Sports」では、Wiiリモコンを野球のバットやテニスのラケットに見立てて振ることで、実際に運動しているかの様にスポーツゲームを楽しめたのだ。当時「Wii Sports」の直感的なわかりやすさ、遊びやすさは画期的で、それまでテレビゲームに馴染みのなかった層にも受け入れられ、世代を超える大ヒットとなった。

 2006年にWii本体と同時に発売されてその普及に貢献した「Wii Sports」、2012年10月のWii U発売の1年後にダウンロード版の配信が開始された「Wii Sports Club」に対し、本作はNintendo Switch発売から5年を経て、このGWに発売となる。

【Wii Sports】

初代「Wii Sports」は8,290万本という任天堂最高の売上本数を誇る

 今回は、「Wii Sports」プレーヤーであった筆者がシリーズ最新作を触れることになった。私事で恐縮だが、特定健診でずっと「ぽっちゃりしているがメタボではない」と言われてきた筆者は、昨年コロナ禍も相まって予備役から堂々メタボ正規軍入り認定をされてしまった。元々インドア派で運動不足気味、53歳の筆者だが、それでも楽しめた本作の魅力を語っていきたい。

 なお、今回は発売前の試遊となったためオフラインモードのみのプレイとなった。

【Nintendo Switch Sports 紹介映像】

今回はオフラインモードの「近くの人と遊ぶ」のみをプレイ
身体を動かしたいゲーマーにうってつけ

「Nintendo Switch Sports」の購入前、プレイ前に確認すべきこと

 本作のプレイに入る前に、パッケージ版とダウンロード版の違い、遊べる環境などを紹介したい。

 本作は、Nintendo Switch本体からコントローラー「Joy-Con(ジョイコン)」を分離してプレイするタイトルだ。そのため、Joy-ConとSwitch本体が一体になっているNintendo Switch Liteでは遊ぶことができないので注意してほしい。

Nintendo SwitchとNintendo Switch(有機ELモデル)でプレイが可能

 また、身体を動かして遊ぶゲームになるため、必ず周囲の安全を確認し、Joy-Conストラップを取り付けて危険がないようにプレイしよう。普段Joy-Conを外して遊ぶことが少ないユーザーは、しまい込んだJoy-Conストラップを探し出しておくといい。ストラップの付け方、取り外し方がわからなくなった場合は、任天堂公式の動画を見るのがオススメだ。

ストラップを必ず付ける!
プレイ前に十分なスペースを確保

【【Nintendo Switchサポート】Joy-Conストラップの取り外し(2017.3.8追加分)】

 なお、一部モードでは、Joy-Conを太ももに巻きつける「レッグバンド」を使用する。パッケージ版には、レッグバンドが付属するが、ダウンロード版の場合、レッグバンドを持っていない人は別途購入する必要がある。

【任天堂純正品】レッグバンド 価格:1,100円(税込)
「リングフィット アドベンチャー」に付属のレッグバンドでももちろんプレイできる

 また、Nintendo Switch本体をスタンドで立てた「テーブルモード」でも1人では遊べるが、2人以上ではプレイできない。本体から離れてプレイすることもあり、やはりテレビやモニターに繋いで遊ぶ「テレビモード」の方がプレイはしやすい。

バリエーション豊富な6種類の競技で楽しく身体を動かす!

 では、発売時点で用意されている6種類の競技を紹介していこう。

バレーボール

 本作から登場となったバレーボール。実際の競技では6人制が基本だが、本作では2vs2とビーチバレーに近い大胆なアレンジが施されている。

 Joy-Conを下から上へ振ることでボールを打ち上げるサーブ、トスを行ない、上から振り下ろして相手陣地に強くスパイクを打ち込んだりできる。

 ボールをお互いの陣地に打ち合い、自陣に来たボールは3回以内に相手の側に返し、床に着いたら負け、というバレーボールのシンプルなルールがわかっていれば、打つ順番などは自動的に巡るのですぐに楽しめる。

 1人~4人でプレイ可能で、コンビを組んだり対戦することもできる。ボールを床に付かないように宙に浮かばせ、思い切りスパイクしたり、逆にジャンプして相手のボールを防ぐ「ブロック」をしたり、大きなバレーボールを思い切り手で打ち合う豪快な楽しさが味わえる。

バドミントン

 打球の初速が非常に速いスポーツ、バドミントンが本作から登場。実際の競技ではダブルスもあるが、本作ではシングルスのみ、1人~2人で遊ぶ。

 Joy-Conを振ることでMiiやスポーツメイツが手にするラケットを動かし、「シャトル」と呼ばれる羽根の付いたボールを打ち合う。シャトルをが床に落ちたら負けとルール的にシンプルなので、大きなアレンジはない。シャトルの羽根の効果で、初速と終速が大きく変わるのがバドミントンの特徴で、ラリーと呼ばれる打ち合いを、タイミングを変えて行なう。タイミングさえ合えば線から出てアウトになることはないので、フワッと浮かせたり高速で打ち込んだりといったプレイが手軽に可能だ。シャトルの速度や軌道を変化させてラリーする、バドミントンならでは動きを楽しめる。

ボウリング

 ボウリングは、「Wii Sports」でもやりこみ要素の多さから特にゲーマーには人気があり、過去3作に続いての登場だ。レーンと呼ばれる縦長のエリアの奥に並ぶボウリングの10本のピンに向かってJoy-Conを振り、ボールを転がして倒す。倒れ方で点数が変わり、1度に全部倒すと「ストライク」になる。実際のボウリング同様のルールだ。

 1~4人でプレイが可能で、スタンダードレーンと、様々な障害物が設置されるスペシャルレーンが選べるのも健在。スペシャルレーンは「初級」、「中級」、「上級」とレベルがあがる。「上級」はかなり難しく、ゲーマーのやり込み心をくすぐられる。投げるタイミングに加え、ボールを放つ時に手首を捻ったり、上向きに返してスナップを利かせたりしてボールの軌道をコントロールする要素がある。実際に腕を振って大きなピンをボールでなぎ倒すボウリングの爽快感を堪能できる。

サッカー

 世界中で人気のサッカーが4作目でついに登場。メジャー競技なだけに、「1vs1」、「4vs4」、「フリー練習」、「シュート対決」と4つのモードが用意され、1~4人で楽しめる。サッカーはレバーで移動したり、ボタンでダッシュやジャンプを行なうので他の競技とはやや趣が異なるが、ボールを蹴る動作ではJoy-Conを振る。また、「シュート対決」では「レッグバンド」を使って、実際に脚を振り上げる動作でボールを蹴ることができる。他の競技に比べややゲーム的操作が多いが「遊びかた」も別に用意されているので安心だ。

 「シュート対決」はパスされたボールを交互にゴールに蹴り合うが、他の3つは、フィールドを走り回ってボールをゴールに入れる試合形式だ。フィールドは壁に囲まれているので、ラインアウトせず、スローインはない。キーパーはいないので、攻守に走り回る。オフサイドなど、サッカー特有の細かいルールはオミットされているので、ダッシュしたりジャンプしたりしつつとにかくボールを追いかける。ボールを思い切り蹴っ飛ばす、サッカーらしい爽快感が楽しい。

チャンバラ

 「Wii Sports Resort」に続いて登場するチャンバラ。Joy-Conを剣に見立てて、振り下ろすと攻撃、ボタンを押しながら角度を変えると防御姿勢を取れる。1~2人でプレイ可能で、2本先取制。本作では最強の一撃を誇る「カタナ」、エネルギーを溜めたチャージ斬りで一発逆転も狙える「チャージカタナ」、二刀流で豪快な回転切りが壮快な「ツインカタナ」という3種類の剣があり、異種格闘技戦の面白さが加味された。タイミングでの斬り合いに、防御の縦、横、斜めを加えてあるので、読み合いの要素もある。剣を持って振り回して斬り合う楽しさ、防御するゲーム性が味わえる。

テニス

 スポーツゲームの定番となっているテニスは、「Wii Sports」、「Wii Sports Club」に続いて本作にも登場する。バドミントン同様、Joy-Conを手にするラケットに見立てて、タイミング良く振ることでテニスボールを打って操作する。

 コートと呼ばれる競技場の線で囲われたお互いの陣地にボールを打ち込み合い、直接(ボレー)か、ワンバウンドで返す。2バウンド以上するか、返したボールが直接線を超えてしまうと相手の得点になる。1~4人で遊べるが、2vs2で行なうダブルスのみとなっていて、1~3セット先取制を選ぶ。1人プレイ時はパートナーは自分のクローンで、両方を操作する。と言っても、両者の切り替えはラケットを振るタイミングで自動で切り替わるので難しさはない。コントローラーの振り方、タイミングで、ボレーで打ち返したり、ボールに強弱を付けたり、バドミントンとは違った打ち合いの楽しさがある。

家にいながら気軽にスポーツ! Nintendo Switch Sportsの魅力

 3週間ほどオフラインでプレイしてみて「Nintendo Switch Sports」は少し時間ある時にパッと身体を動かして遊べる気軽さが最大の魅力だと感じた。座ったままで長時間ゲームをしたり、パソコンで作業をしている読者は多いと思うが、Nintendo Switchに手を伸ばせばすぐに身体を動かして、楽しく息抜きができる。健康のために運動しなくては……とわかってはいても煩わしかったりして中々できないものだが、「Nintendo Switch Sports」なら楽しく遊びながら自然と身体を動かせる。天候に左右されず、室内に居ながらに、運動したと同じ心地良い疲労感を味わうことができる。

 また、実際の各競技の要素を絞り込んだり、難しいルールを排除することで、純粋な面白さを抽出し、プレイして単純に楽しいゲームになっている点は、やはり「Wii Sports」の最新作だと感じた。単純な操作でありながらやりこみ要素もあり、オンラインのプロモードで競い合えばさらに熱く楽しめるだろう。

 オンラインゲームでの対戦と言うと難しい操作や様々なテクニックを覚えるハードルの高さがあるが、本作では覚える要素も少なく、ランクが細かく分かれていて、文字通り世代を超えて遊べそうだ。さらに、夏にはサッカーで「レッグバンド」を使った対戦が可能になり、秋には7番目の種目「ゴルフ」が無料追加配信される予定だ。

 「Nintendo Switch Sports」はNintendo Switchユーザー、ゲーマーならば当然のことながら、このために本体を買う動機になり得る、世代を問わずオススメできるタイトルとなっている。

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