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Friday, September 3, 2021

戦車や飛行機も乗り回せる戦場を舞台にしたFPS「Battlefield V」 - PC Watch

tosokpopo.blogspot.com

 今回紹介するのは、2018年リリースのFPS「Battlefield」シリーズ最新作「Battlefield V」だ。舞台となるのは第2次世界大戦時の世界で、ヨーロッパ各国が戦った欧州のさまざまな戦場のほか、大日本帝国などアジアやアフリカの各国を舞台とした太平洋の島々など幅広いエリアでの戦場が体験できる。

 Amazonプライム会員向けサービスの1つ「Amazon プライムゲーミング」にて8月31日まで無料コードが配布されていた。この無料コードはエレクトロニック・アーツのゲームプラットフォーム「Origin」にて利用可能。ちなみに定価は4,200円だが、現在Originで購入しても525円となっている。

 「Call of Duty」シリーズなど各社が戦場を舞台としたFPSをリリースする中でも、エレクトロニック・アーツが展開する「Battlefield」シリーズは戦車や飛行機などの軍用機も活用できるほか、マルチプレイでは最大64人が同時接続できるのも特徴の1つ。シリーズは2002年よりリリースされ、本作が13作目となる。2021年10月には最新作の「Battlefield 2042」のリリースを予定している。

 戦場を舞台にしたFPSが人気な理由の1つは、戦場を舞台にすることでリアリティのある戦場体験ができること。そしてマルチプレイがメインの物が多く、アクティブなユーザーが多いため、ハマるとかなり息の長い1本になるからだろう。本作も充実のマルチプレイが売りの1つであり、さらにはプレイを重ねることで重火器や乗り物、キャラクターのカスタマイズなどが行なえるため、プレイを継続するメリットが大きい。

 一方でシングルプレイもかなり充実しており、チュートリアルも兼ねたプロローグを含めて5本のストーリーが楽しめるようになっているので、マルチプレイの殺伐とした雰囲気が苦手な人であっても、ストーリーを楽しむためにプレイしてみるのもアリだ。

 今回は「Battlefield」シリーズ初心者である筆者から見た「Battlefield V」について、シングルプレイの面白さやマルチプレイの実際の感触についてなどを語っていこう。

シンプルなタイトル画面
メインメニュー。ゲームプレイは「出撃」を選択する
画面設定などはメインメニューの「オプション」を選択する

 ゲームを起動すると、画面の明るさなどの調整の後、いきなり最初のストーリー「プロローグ」が開始される。第2次世界大戦を語るデモムービーかと思い、映画のような導入だなと感心しながら見ていると、いきなり操作がアクティブになり、兵士の1人として戦場で敵と戦う羽目になる。このプロローグ自体がチュートリアルになっているのだ。舞台はオーロラがゆらめく1940年のノルウェー、ナルヴィク港への夜襲の一幕だ。

 画面上には操作の説明などが表示されるが、キャラクターの操作自体はオーソドックスなため、移動したり銃を撃ったりといったアクションは難なく行なえる。この手のFPSではお約束だが、ヘッドショットや爆弾などの大ダメージを受けなければ、一撃で死んでしまうことはなく、画面内が赤くなってきたところで物陰に隠れたり、後退して一定時間休みを入れることで体力が回復できる。

 また、プロローグの最初の戦闘では死んでしまった場合、気が付くと仲間の兵士に回復してもらうことで復活できるため、あまり恐れることなく戦っていけばOKだ。

 このプロローグの最初の戦場では、橋を渡った先の格納庫から戦車が飛び出してきて、こちらに砲弾をお見舞いするところでスローになりながらフェードアウト、別の戦場に場面が展開する。今度は1941年のリビア、トブルクの最終攻勢と表示されることから、北アフリカ戦線におけるイギリス軍との戦車戦が舞台だろう。

 ここでプレーヤーはいきなり戦車の操作を要求されるが、本作の戦車の移動はシンプルなスティックによる操作となるため、比較的やりやすい。砲弾の軌跡などは慣れが必要になると思われるが、発射自体は通常の銃などと同じ操作で行なえる。より遠方に正確な射撃をするためのオプティクス表示があり、戦車に詳しい人はこちらの方がより正確に射撃できそうだ。

 当時の戦車は車中からの視界が非常に悪いため、たまに戦車長が天面部のハッチから顔を出して周囲を確認するところなどがリアルに描写されているのは面白い。こうして戦線を順調に進軍したところで、他の戦車の砲撃を受けて爆発すると、場面は再び別の戦場へと移動する。

 今度は1942年のチュニジア、カセリーヌ峠で狙撃兵をやることになる。スナイパーライフルで敵兵をガンガンと倒していく。敵もこちらに気が付くと反撃を仕掛けてくるが距離があるため、なかなか致命傷にならない。だが最終的には空の彼方から飛んできた飛行機からの爆撃によって命を落とすことになる。

 倒れゆく狙撃兵の視点から飛行機が飛び去ると、そのままカットは上空の飛行機に移り、1943年ドイツ、ハンブルクでのイギリス空軍114飛行隊を迎撃する飛行機同士の空中戦に、パイロットとして参戦することになる。

 飛行機操作についてだが、動きはかなりピーキーなので慣れるまでかなり慎重に操作した方がよさそうだ。また、デフォルトでは上下が反転しているため、操作に慣れるのにも時間がかかるだろう。なお、上下反転についてはオプションから反転操作を解除することもできる。

 空中戦はかなりの台数の飛行機が飛び交い、機銃を撃ち合うが、いきなり搭乗したプレーヤーがどうにかできるわけもなく、あえなく撃墜、ブラックアウトからまた別の戦場に移る。次の戦場は1944年のオランダ、ナイメーヘン橋の最終防衛線で、ブレン軽機関銃を使ってひたすら撃ちまくる。攻撃はかなり強力だが動きが鈍いため、どうしても小回りが効かず、最終的に戦車の砲弾を食らって即死する。

 その後は反戦的なメッセージとともに、身動きが取れない瀕死状態のキャラクターを操作して拳銃を使って最後の抵抗を試みさせたところで反撃されて死亡。ムービーは第2次世界大戦のさまざまなシーンを描写し、切ない雰囲気のBGMが流れたままプロローグは終わりを迎える。

 このようにプロローグの演出が面白く、初心者であってもプロローグだけである程度、ゲームの基本ルールが把握できるようになっている。上級者にとってはもどかしい面もあるかもしれないが、この手の戦場を舞台としたFPS初心者であっても、ルールが把握しやすいし、よくできたプロローグだと思う。

次はスナイパーライフルによる狙撃兵。スナイパーライフルで遠方から狙撃するのは結構好き
その次は空軍パイロットとして飛行機を駆る。操作にクセがあるので慣れるのには時間がかかりそうだ
最後は巨大なブレン軽機関銃を構えてひたすら掃射しまくる
カットシーンかと思いきや瀕死の状態で最後の抵抗として拳銃で敵を撃つことができるが、こちらは身動きが取れないため、あっさり返り討ちにあう

 プロローグが終わるとメインメニューが操作できるようになる。ここでは「出撃」、「中隊」、「武器庫」、「ウィークリーミッション」、「任務」、「プロフィール」など豊富なメニューが表示されているが、ゲームプレイ自体は「出撃」、マルチプレイで使用するキャラクターのカスタムは「中隊」、これらカスタムに必要なアイテムは「武器庫」となっている。シングルプレイで楽しみたい場合は、「出撃」メニューから「大戦の書」を選べばOKだ。

 「大戦の書」では5本のシナリオが表示されるが、ゲーム開始時のチュートリアルもこのうちの1本「祖国のために」でクリア済みとなっている。そのため、1942年北アフリカを舞台に2人の兵士が敵地で孤軍奮闘する「旗なき戦い」、1943年ノルウェーを舞台にした「北極光」、1944年南フランスのプロヴァンスが舞台の「ティライユール」、1945年、ドイツ西部のラインラントを舞台にした「最後の虎」の4本が1人でプレイできるシナリオとなる。

 いずれのシナリオも難易度が設定でき、今回はイージーモードで「旗なき戦い」をプレイしてみた。このシナリオでは、街で強盗などの悪さをしていた20歳の若者「ウィリアム・シドニー・ブリジャー」が父の仲間「ビリー・メイソン」から勧誘されて戦場にやってきたが、他の仲間は皆やられてしまい、2人で任務をこなしながら敵地を脱出するという比較的シンプルなストーリーだ。ドイツ軍の占領下のエリアが舞台になっており、彼らの敵は全てドイツ軍となっている。こうした情報はストーリーを進めるごとに展開するカットシーンでの2人の会話から少しずつ概要が見えてくる作りになっており、2人の最終的な運命がどうなるか、気になって最後までプレイしてみたくなる作りになっている。

 ただ、本作で与えられたミッションはかなりハードだ。何しろ基本的に自分以外は全て敵という状況下で敵の補給地を破壊したり、といった多くのミッションが課せられる。

 敵はとにかく数が多い。1度敵に見つかると周囲の仲間が次々とこちらに向かってくる。そのため、限られた弾薬や敵の武器を駆使して敵を撃退していく必要があるのだが、多勢に無勢でそのまま戦闘しているとこちらがジリ貧に追い込まれてやられてしまう。

 敵の視点にさえ入らなければ敵に見つかることなく始末することも可能だが、銃を使うと銃声で他の敵に気が付かれてしまう。そのため、ナイフなどの直接攻撃で仕留めるのがいいのだが、本作はその手のステルスゲームではないし、そもそもブリジャーはただの若者であるため、そんな技術は持っていない。

 一方で本作の敵は全てCPUであるため、こちらに気が付いて警戒状態であっても、一定の距離を離すと警戒態勢が解除される。こうしたヒットアンドアウェイの戦法を駆使することで、どうにかステージをクリアしていける。敵の数は多いがそれでもエリアごとに一定の数が決まっているようで、無限に敵が沸くようなことはないように見える。

 また、死んでしまった場合、モノクロの画面上には没年と共にブリジャーの人生が終わったことが告げられるが、チェックポイントから再開が可能なので、何度もリトライすることでストーリーを最後まで試すことが可能だ。

 ざっくりプレイした感じでは、前述のヒットアンドアウェイ戦法や、色々な角度から攻撃するなどの攻め方を工夫したり、各所に設置された固定砲台や乗り物を試してみるなど、とにかく色々やってみるのがおススメだ。設定されたミッション自体は難解な物が多いが、一方で自由度が比較的高く、地形内をあちこち動き回れるので、敵の背後に回ってみたり、敵の防御の薄いところから侵入して、敵の固定砲台を利用して戦うなど、アイディア次第で色々な立ち回りが楽しめるのは面白いところだ。この辺りは「Battlefield」シリーズならではの自由度の高さが活きている印象を受ける。

 マルチプレイに手を出す予定がない人も、第2次世界大戦の物語を楽しみたいなら、これらのシングルプレイのストーリーのためにプレイしても十分に楽しめるボリュームだ。

 一方で「Battlefield」シリーズと言えばマルチプレイだ。ということで続いてマルチプレイについても簡単に紹介していこう。やはりメインコンテンツがマルチプレイと言われる本作だけのことはあり、その内容はかなり充実している。

 「Battlefield」シリーズでは定番ルールとなる、マップ内の複数の拠点を相手チームと奪い合う「コンクエスト」や、チーム同士でひたすら戦う「チームデスマッチ」、全兵士が同じ地点から出撃して拠点を争う「ドミネーション」、「PUBG」などでお馴染みのバトルロワイヤル「ファイアストーム」、攻撃側と防衛側の2つの陣営に分かれて、攻撃側は防衛側の拠点を制圧すれば勝ち、防衛側は攻撃側を防ぎきれば勝ちという「ブレークスルー」など、多くのルールが用意されているのだ。

 こうしたルールはマルチプレイ時のサーバー側でルールや条件などが設定されており、そのサーバーに参加することでゲームが楽しめる。これらサーバーには公式が用意するサーバーとユーザーが立てられるコミュニティサーバーの2種類があり、公式が用意するサーバーは全てサーバー名の頭に[DICE]と付いている。そうしたネーミングになっていないサーバーが全て、他のプレーヤーが立てたコミュニティサーバーとなる。

 ゲームの「出撃」メニューにある「マルチプレイヤー」を選択することでこうしたサーバーに参加でき、自身でサーバーを立てたい場合は「コミュニティゲーム」を選択する。またバトルロワイヤルルールの「ファイアストーム」や協力プレイの「コンバインド・アームズ」については単体メニューが用意されている。サーバーを個別に選びたい場合は、マルチプレイヤーを選択した後、大型のアイコンには触れずに「高度な検索」を行なうことでサーバーを個々に検索することが可能だ。

 この手のマルチプレイでよく言われるのはとにかく対人戦は死にまくって厳しいという物だが、正直なところ、初めて数日の初心者では恐らくどこのサーバーに行ってもボロボロに負けるのは間違いないだろう。玉石混合ですごい人も普通の人も初心者も一緒に戦うのがマルチプレイのため、マルチプレイはとにかく公式のサーバーでボロボロになりながら戦ってマルチプレイの挙動を体で覚えていくのが上達の近道になる。

 理想は複数の仲間と一緒にコミュニティサーバーを立てて身内で遊んで鍛えるという楽しみ方もできるので、周囲に「Battlefield V」をプレイできる仲間がたくさんいるなら、そのようなプレイスタイルもアリだ。

 ある程度腕が上がってきたら、腕試しには公式ではない、個人が立てているコミュニティサーバーに向かう方がいいだろう。公式サーバーにいるのはどう見ても“人智を越えた”信じられないような歴戦の兵士ばかりなので、どんなに戦っても勝てない可能性が高い。

 コミュニティサーバーでは、このような信じられないような人たちがいることはあるが、比較的普通のプレーヤーも多いため、腕が上がってくればいい勝負ができるようになるかもしれない。なお、コミュニティサーバーの場合は、地方ルールのようなサーバーごとのルールが決められているところが多いため、こうしたルールを守って参加してほしいところだ。

メニューの「マルチプレイヤー」を選ぶとマルチプレイに参戦できる。初回のみ事前にトレーニングした方がいいというアナウンスが表示される
マルチプレイヤーのメニューを選ぶと、クイックマッチのアイコンが大きく表示されている。特に何も考えておらず、ノリと勢いでプレイしたい場合はこれらを選んでもいいだろう。サーバーを選択したい場合は、画面右の「高度な検索」を選択する
サーバー名の頭に[DICE]と書かれているのが公式サーバーだ。普通に訓練した人間では到底かなわない“インチキ”のような人たちが多く存在するので、ガチでプレイしたい場合は顔を出さない方がいいだろう。ただ何度も死ぬことを前提に、初心者がゲームに慣れるためにプレイする場合にはこちらの方が気軽に参加できるメリットもある

 参戦時にはプレーヤーは4種類の役割からいずれかを選択して参戦する。役割は先頭に立ってバトルする「突撃兵」、仲間を蘇生する能力が他の役割よりも強力な「衛生兵」、味方に弾薬などを配布する補給やオブジェクトの構築などが行なえる「援護兵」、スナイパーライフルで狙撃したり、敵の索敵能力に優れる「斥候兵」がある。

 こうしてマルチプレイに参加すると、プレイヤーのレベルが上がったり、ゲーム内通貨が得られたり、メニューにあった「ウィークリーミッション」や「任務」などがクリアされていく。これらをクリアしていくことで限定の衣装や装備、武器などが手に入るので、これらを集めたところで「中隊」メニューからキャラクターをカスタマイズすることができる。

 「中隊」メニューのカスタマイズでは、前述の4種類の役割それぞれの服装や顔、装備などがカスタムできる。ここで使用する服装や装備などについては、マルチプレイで得られたゲーム内通貨を使用して「武器庫」で購入が可能だ。また、「専門技能」と呼ばれるスキルの強化なども行なえる。

 筆者も今回公式サーバーでのマルチプレイを何度か試してみた。今回は「ブレイクスルー」に2度ほどトライした。緊張しながら恐る恐る進めていたが、どうも味方の状況がかなり優勢らしく、仲間たちがガンガンと制圧拠点にダッシュで向かっていくので、自分も一緒になって突撃したらテンションが上がってきた。結局調子に乗って前に出すぎて速攻で返り討ちにあってしまった。

 死んでしまった場合、もし復活が可能な状況であれば、画面右下に「分隊からの出撃」と「出撃画面」という再出撃のボタンが表示されるが、そのまま放っておくと他のプレーヤーのプレイ状況を観戦することもできる。観戦しながらコツを見出すといった楽しみ方もあるのでこれはありがたい。ただ、この再出撃の情報が画面下に小さく表示されているため、初見だと見落としやすいのはちょっと気になった。もう少し大きく表示してくれた方がこちらにとってもありがたい。

 先ほどとは別の公式サーバーを使ってもう1戦トライしてみた。今度は中隊メニューからキャラクターをカスタマイズして日本兵で挑戦してみたが、今度はかなり劣勢な陣営にきてしまったようで、ちょっと歩いていると敵の弾がガンガン飛んできてガンガン死ぬ。だが、中には瀕死状態から蘇生してくれる人たちもいるし、公式サーバーの場合、あまりプレーヤー同士のやり取りが発生しないため、かなり気楽に挑戦できる。

 あらかじめ死ぬことが分かった上で色々とチャレンジするのは思いのほか楽しい。死んでもなお前に進めるために、チャレンジを続けていくことで、ゲーム内通貨を貯めて、自分のキャラクターを思い思いにカスタマイズしていくのが本作の醍醐味の1つと言える。

 「Battlefield V」はシングルプレイでシナリオを楽しむだけでも十分に楽しめる魅力的なFPSに仕上がっており、更にマルチプレイでキャラクターを強化したりといった楽しみ方もできる特大ボリュームの1本だ。シリーズを知る人だけでなく、これを機会に始めてみるのにもちょうどいい1本になっていると言えるだろう。

 本作の負荷についてだが、今回から筆者のテスト環境は、グラフィックスボードをGeForce RTX 2080 8GBに交換している。そのため、条件が揃うことで高品質のビジュアル設定を使用しながらも、高フレームレートが維持できるという「RTX DLSS(ディープラーニングスーパーサンプリング)」が利用できる。

 実際に4K解像度、グラフィックスのクオリティーは「最高」のプリセットを選択、「DX12」と「DXR」を有効にすると、「RTX DLSS」設定が選択可能になるためこれを有効にしてみたところ、GPU使用率は常時90~99%ながらも、フレームレートは大体40~50前後を維持できた。試しに同じ設定のままで「RTX DLSS」をオフにしてみたところ、GPU使用率はそのまま常時90~99%なのだが、フレームレートが大体20~30fps前後と大幅に低下しており、RTX DLSSの効果のありがたさが感じられた。フレームレートが30を割ると流石に動きがカクカクと不安定な挙動になってしまう。

 ちなみに同様の設定で、解像度のみフルHD解像度にするとドライバの仕様によりRTX DLSSが無効になる。その状態でもフレームレートは50~60前後、GPU使用率は70~99%と使用率に幅が出るような結果となっており、GPUの負荷が多少下がっているのが確認できる。

 本作をプレイする場合は、なるべく高性能なグラフィックスボードを揃えることで、より高品質なビジュアルが楽しめる。なお、マルチプレイをメインで遊ぶ人の場合、前述のような高グラフィックス設定よりはフレームレートがより高く出るように特殊な演出などをオフにすることが多いが、高フレームレートを狙う場合にはグラフィックスボードだけでなく、高リフレッシュレートのディスプレイも必要になる点には注意が必要だ。これらを組み合わせることで、より高フレームレートでのゲームプレイが期待できる。

スペック要件(最低)

OS: Windows 7(64bit)
CPU: Core i5-6600K/AMD FX-8350
RAM:8GB
GPU:GeForce GTX 660/GTX 1050/Radeon HD 7850/RX 560
ストレージ: 50GB

今回プレイした環境

CPU:Ryzen 5 3400G
RAM:DDR4 16GB
GPU:GeForce RTX 2080(8GB)
ストレージ:TS256GMTE220S
解像度を4Kに設定した上で、画質のプリセットを「最高」に設定することで、「RTX DLSS」のメニューが有効になる
グラフの最初の3分の1くらいは「RTX DLSS」を有効にした状態の4K解像度、最高品質設定。フレームレートは比較的高めを維持する。グラフ中盤は「RTX DLSS」をオフにした状態だが、オフにした途端にフレームレートが大幅に低下した。グラフを見ると「RTX DLSS」を無効にしたところでCPU使用率も低下していることから「RTX DLSS」の負荷がCPUにも影響しているのが分かる。そして後半の3分の1はフルHD解像度、最高品質の状態だ。こちらも「RTX DLSS」は無効のままだが、CPUの利用率が上がり、GPU利用率が少し下がっているのが分かる。

 最後に、Windows 10で「バトルフィールドV」をプレイしていると、環境によっては設定が保存されずに初期化され続ける問題が発生する場合がある。設定が保存されないため、何度起動しても初回起動と同じ扱いになるため、毎回チュートリアルからスタートする必要があることから「チュートリアル無限バグ」とも呼ばれる現象だが、筆者環境でも発生し、3回ほどチュートリアルを繰り返す羽目になったので、この回避方法を紹介しておこう。

 本事象の発生原因はWindows 10のOneDriveが原因の可能性が高いようだ。本作のセーブデータは各ユーザーのドキュメントフォルダに保存されるが、Windows 10ではこのドキュメントフォルダはOneDriveのドキュメントフォルダとなっている。Windows 10でOneDriveがデフォルト設定のままの場合、OneDriveのドキュメントフォルダがOneDriveのバックアップ対象のフォルダのため、変更が発生するたびに同期処理が発生するのだが、この同期処理が悪さをし、一時的に作成されたテンポラリファイルが本来のセーブデータに書き変わらなくなってしまっていたのだ。

 そこでOneDriveの同期対象フォルダからドキュメントフォルダを除外するか、または少々面倒だが、プレイ終了後に手動で本作のセーブデータを修正することでも回避できるようになる。本作のセーブデータは拡張子なしの「PROFSAVE」ファイルだが、日付を見るとこのセーブデータのみ更新が起動前の時間のままとなっており、ゲームプレイ中に一時的に保存される「PROFSAVE_tmp」ファイルが他のセーブデータと同じ時間で更新されているのが分かる。

 このまま起動するとセーブデータは前回起動時の状態にロールバックしてしまうため、日付が古いままの「PROFSAVE」ファイルを削除し、代わりに「PROFSAVE_tmp」ファイルをリネームして「PROSAVE」にすることでこの現象は回避できる。

セーブデータが保存されたフォルダ内を見ると、「PROFSAVE」ファイルが17:06更新であるのに対してそれ以外のファイルが全て18:20更新なのが分かる。本来ならゲーム終了時に「PROFSAVE_tmp」ファイルの内容が「PROFSAVE」を上書きする筈なのだが、OneDrive内のフォルダだと同期処理が邪魔をしてその処理が行なわれない場合があるようだ

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