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Sunday, July 4, 2021

ポケモンMOBA『Pokémon UNITE』のネットワークテストをプレイ!ポケモンファンとMOBAファンそれぞれの視点からみた本作の魅力 - IGN Japan

tosokpopo.blogspot.com

昨今、バトルロイヤルゲームや『Among Us』など海外でヒットしたマルチプレイゲームは日本でも変わらずにヒットしている印象がある。そんななかでも、海外と日本で圧倒的に人気の差があるジャンルが存在する。それが『リーグ・オブ・レジェンド』や『Dota 2』などのゲームで知られるジャンルのMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)である。

ここにきて、日本でも最強クラスのIP「ポケモン」を使ったMOBA『Pokémon UNITE』のネットワークテストが開催された。本作のゲームジャンルは公式には「チーム戦略バトル」となっているが、ゲーム内容はMOBAそのものと言っていいものだ。

MOBAの未経験者は、『Pokémon UNITE』からMOBAに入門できるのかどうかが一番気になるだろう。筆者はさまざまなMOBAをプレイしてきたが、本作よりシンプルなMOBAと出会ったことはない。さらには、MOBAの経験者にもオススメできる奥深さもあるタイトルになっている。1試合が必ず10分で終わるなどカジュアル寄りではあるが、ハードコアさもあわせ持つゲームになっており、さまざまな人にオススメできるゲームに仕上がっていた。

本稿では、ネットワークテストに参加してみてわかった『Pokémon UNITE』のゲーム内容についてお届けする。記事の後半では、ポケモンファンのIGN JAPAN編集部員である丹とMOBAファンの筆者(重田)の対談もお届けしよう。

覚えなければならないことを減らしたカジュアルMOBA

まず、MOBAの基本要素について説明しよう。MOBAは5vs5で戦うチームアクションストラテジーだ。プレイヤーはさまざまなアビリティを持つヒーローキャラクター1体を選び、ザコ敵を狩りながらレベルを上げ、敵チームと戦う。同時にお金も獲得し、アイテムでキャラクタービルドをしていく。マップはレーンと呼ばれる大きな道に分かれており、レーンにそれぞれのチームのザコ兵士が垂れ流される。レベルはローグライクのように、試合ごとに1から始まる。勝利条件は敵の拠点を破壊することだ。ゲームやマップによって細かな違いはあるが、筆者はこれらがMOBAの基本要素だと思っている。

『Pokémon UNITE』もこれらの基本要素を押さえている。ただし、MOBA初心者でもわかりやすいようにいくつかの要素が簡略化されている。通常、MOBAのマップはレーンが3つあるが本作は2つだ。また、レーンにザコ兵士が垂れ流されることはない。マップには中立の野生のポケモンがいて、レベルは野生のポケモンをお互いのチームが奪いあう形で上げていく。

本作ではマップにある大きな道は「レーン」ではなく、「ルート」と呼称されている。

さらに大きな違いは、勝利条件が相手拠点を壊すことではない点だ。本作では野生のポケモン(中立)を倒して獲得したエナジーを、相手のゴールにシュートするのが目的になっている。試合時間は10分で固定。より多くのエナジーを相手ゴールに入れたチームが勝利となる。本作は10分の戦いで、判定勝ちで終わるゲームになっているわけだ。

キャラクタービルドについても簡略化。本作ではお金の要素はなく、ゲーム内の成長要素はレベルを上げて、どのアビリティ(わざ)を獲得するか考えるだけになっている。基礎ステータスを上げるアイテムをセット、トレーナー側がアクティブに使えるアイテムを選択するなど、試合前に事前ビルドを組めるようにもなっている。これらは普通のMOBAより簡略化されていて、覚えなければいけないことを極力減らしているデザインになっている。

簡略化されているが、MOBAそのものと思えるゲームルール

さて、実際のゲームの流れを確認してみよう。本作ではマッチングしたら好きなポケモンを1匹選んで5人チームを結成し、戦っていくことになる。ポケモンのタイプ相性はないが、それぞれアタック型、ディフェンス型、サポート型といったさまざまなプレイスタイルがある(いわゆるロール。役割のこと)。登場ポケモンは誰もが知ってるピカチュウや「ソード・シールド 」でおなじみのエースバーンなど、新旧のものが揃っている。登場ポケモンについては公式サイトも確認してみてほしい。

ポケモンを選んだらゲームスタートだ。マップのエリアは上ルート・中央エリア・下ルートに分かれている。慣れないうちは、上または下ルートに進むといいだろう。ルートの真ん中にたどり着くと、そこには中立の野生のポケモンが存在している。彼らを倒してレベルを上げ、相手のゴールにシュートするための「エオスエナジー」も溜めよう。

下ルートの中央付近。

ただし、相手チームも野生のポケモンを狙ってくる。ここで相手プレイヤーとの駆け引きや接敵が発生するわけだ。MOBAは少しずつ少しずつ、有利を積み上げていくゲームデザインになっている。相手チームよりも多く野生のポケモンを倒し、レベルを上げるのが重要になるだろう。目的は相手のゴールにシュートすることだが、そのための手段として野生のポケモンや相手プレイヤーを倒し、レベルを上げていくことになるわけだ。

レベルを上げるために中立モンスターを奪いあうのは、ほかのMOBAでもよく見られるシーンだ。チュートリアルでも順を追って説明してくれるので、なにをすればいいのかわからない、どうやって勝つのかわからないといった疑問を持つことは少ないだろう。このゲームでMOBAに慣れれば、既存のゲームにもすんなり入っていけると思う。それほど、経験者としてはこのゲームの駆け引きはMOBAそのものだと思えるところがある。

相手のゴールにシュート。

相手ゴールにエナジーを入れるには、相手プレイヤーをしっかり倒してからおこなう必要がある。相手ゴールにエナジーをシュートするアクションは、相手プレイヤーから攻撃を受けると中断してしまうためだ。相手プレイヤーは倒すにはレベルを上げる、2vs1など人数有利の状況を作るのが重要になる。

レベルを上げると、本作では好きな「わざ」を選択していくことになる。本作で実際に使えるわざは3種類。そのうちZR、Rボタンで使用できるものは2つから選択する方式になっている。これが本作におけるキャラクタービルドだ。


通常のわざは2つのなかから1つを選択(ZRボタンとRボタンのもので別々)。

ポケモンのレベルが上がっていくと、強力な必殺技と言える「ユナイトわざ」が使えるようになる。これはいわゆるアルティメットアビリティであり、頻繁に使えるわけではないが、使えばゲームの流れを一変させるものだ。敵よりも早くユナイトわざを覚え、チームを有利な状況に導こう。

残り2分になると、マップの中央にはサンダーが出現する。

本作は10分経過で必ず終了し、そこから判定によって勝敗が決まるゲーム。残り2分になると、マップ中央にあるレジェンドピットに伝説のポケモンであるサンダー(中立)が出現する。サンダーを倒すとエナジーが大量に手に入り、ゴールにエナジーをシュートするのにかかる時間も短縮される。

さらには残り2分になると「ラストスパート」となり、ゴールしたときのポイントが2倍になる。要するに、サンダーとラストスパートは逆転要素になっているわけだ。MOBAは正直に言って、なかなか逆転できないゲームである。しかし、本作では残り数分の動きによって大幅な逆転ができることが多い。負けそうだなと思っても、残り数分のために我慢して頑張るのが勝つためには重要だ。

事前ビルド要素として、基礎ステータスなどが上がるアイテムを試合前にセットする要素もある(画像のワタシラガは通常攻撃がメインではないので「ちからのハチマキ」は装備しないほうがいい)。

10分経過すると、判定で勝敗が決まる。チームがどれだけ多くのエナジーを入れたかどうかは時折ゲーム内で大まかな有利・不利がアナウンスされるだけで、最後まで具体的な数字が示されることはない。

MOBAは不利になると、試合を投げてしまうプレイヤーがいるのが大きな問題点だ。本作では大幅な逆転要素を導入し、有利・不利を曖昧にプレイヤーに伝えることで、諦めるプレイヤーを発生させないデザインになっているのが素晴らしいところである。

トレーナーはアクティブに使っていける「バトルアイテム」を1つ選択できる。こちらはポケモン固有のアビリティとは別枠として使える、もう1つのアビリティといった感じ。

ポケモンファン vs MOBAファンの対談をお届け!

ここまで『Pokémon UNITE』のゲームの概要について説明してきたが、その魅力までは伝えきれていないと思う。ここではポケモンファンの丹(IGN JAPAN編集部)と、MOBA歴十数年以上だがポケモンはあまり詳しくない筆者(重田)の対談をお届けしよう。

――ポケモンファンもMOBAファンも満足できた? 率直にプレイしてみてのお互いの感想。

丹:初報時はMOBAということであまり興味がありませんでしたが、ポケモンが題材になっていることでシステムも理解しやすく、予想以上におもしろかったです。

覚える技も、実際に原作にある技の名前がついているのでざっくりどのくらい強力な技なのか、どういう役割を持つ技なのかがテキストをまじまじと読まなくても直感的にわかり、すんなりとゲームに入ることができました。

重田:最初はポケモンファンから不評で、IGN本家でも記事になってましたからね(笑)。MOBAファンからしたら日本ではMOBAは「流行る流行る」と言われて、実際にはなかなかヒットしなかったので、いよいよ本命がきたかという感じでした。ゲーム内容は簡略化された部分がちょっと多すぎるかなとは思いますが、それでも深みは残されていてMOBAファンでもたのしめるタイトルになっていると思いました。

――タイプ相性がない? ちゃんと“ポケモン”だったところと、そうでなかったところ。

丹:まず明らかにポケモンと違っていたところは、タイプ相性がなかったことですね。ポケモンではタイプ相性の優劣を理解するのがバトルの基本。シリーズを長くやってきている人は、じめんタイプに対して効果のないでんき技を撃つというような――例えばピカチュウがでんき技をガブリアスに撃つなんてことはナンセンスな行為なので、初めは違和感がありました。ただ、ゲームを実際にやってみるとタイプ相性なんか気にしている暇がなくて、もしあったらかなりゲームは複雑になっていたと思います。タイプ相性を取り入れるのは現実的ではなかったでしょう。やってみると全然気にならなくなりました。

逆に、野生の雑魚ポケモンを倒して経験値を獲得、進化するというシステムの流れはポケモンの世界観にぴったり合っていたと思いました。

重田:MOBAってRTSとRPGが融合したジャンルだったので、もともとRPGのポケモンなのですんなりハマったのかなという感じです。MOBAはサポートとかキャリー(ダメージを出すキャラクター)とかいろいろロール(役割)があるゲームなので、残念ではありますがタイプ相性までは入れられなかったのかなと思います。

公式サイトでも、ポケモンのタイプ相性がないことが説明されている。

――既存MOBAからは簡略化された、事前ビルド要素などについて。

丹:「もちもの」の概念はポケモンに忠実で良いと思いました。普通はもちものを3つも持たせられないですが(笑)。『リーグ・オブ・レジェンド』(以下、LoL)などのMOBAだと装備は試合中に購入するようで、種類も多いし、何を買ったらいいかわからなくて難しいと感じる一つの要素でした。その点、『Pokémon UNITE』ではあらかじめ持たせる道具を決めて、ゲーム中は立ち回りに集中できるのが良いですね。LoL勢からすると、もちものシステムはどう感じるのでしょうか?

重田:もちものシステムはLoLにあった、「ルーン」と呼ばれる事前ビルドシステムに近いです。LoLでは事前ビルドと、試合中にアイテムを購入していくキャラクタービルド要素があります。『Pokémon UNITE』ではそれを簡略化して1つにした感じですね。試合中にビルドを変化させられないのはMOBAファンからしたら残念には思いますが、覚える要素が多くなってしまうので、『Pokémon UNITE』のもちものシステムはいい落とし所だと思いました。

残念だなと思うのは、プレイヤーが独自のビルドを発見して環境が作られていくことが、おそらくないだろうなというところです。『Pokémon UNITE』では試合中に決められるビルドが4パターンしかないんですよね。

似たような事前ビルドシステムは『Pokémon UNITE』の開発元と同じTiMi Studiosが開発する『伝説対決 -Arena of Valor-』など、モバイルMOBAにもよくある。

丹:試合中のアイテム購入があったら、かなり混乱してきそうだったので、個人的にはなくてありがたかったですね……。

ちょっと細かい話になりますが、もちものの効果をよく見ると、「攻撃」と「特攻」という、物理攻撃と特殊攻撃のステータスの違いが地味に反映されているのは感心しました。ただ、ポケモンのそれぞれの技が物理技なのか特殊技なのかの表記がゲーム内を探しても見当たらなかったので、ポケモンを知らない人はその判断に困るだろうなという気がします。

たとえば物理攻撃がメインのカイリキーに、特殊攻撃力のあがる「ものしりメガネ」とかを持たせても意味がないということは、ポケモンに詳しくない人はわからないだろうなと心配になりました。重田さんは混乱しなかったですか?

重田:LoLではAD(Attack Damageの略。攻撃力)、AP(Ability Power。魔力)というステータスがあります。それを『Pokémon UNITE』に輸入した形なので、MOBAプレイヤーなら、なんとなくはわかると思います。ですが、どの攻撃が物理なのか特殊なのかや、ダメージ量などはちゃんと説明画面で書いてほしいところです。ポケモンに詳しくてLoLを普段やってる友達も「このゲームにはマスクステータス(隠されたステータス)が多すぎる」と言っていました。

――トレーナーのカスタマイズもできる! トレーナーとポケモンの関係がMOBAでも存在。

丹:ゲーム中、トレーナーの姿なんてほとんど見えないのに、やたらと見た目をしっかりカスタマイズできるのは驚きました。ポケモンシリーズは「XY」からブティックが登場し、トレーナーの見た目をカスタマイズできるようになったのですが、そこからは見た目をカスタマイズすることがゲーム内で自分らしさを表現するひとつの手段になって、楽しさのひとつにも昇華していました。なので本作でも力を入れてくれていて嬉しかったです。もちろん、カスタマイズに興味がないのであろう、デフォルト衣装のトレーナーさんも多く見かけますが!

ポケモンに衣装を着せられるホロウェアも心をうたれましたね。課金要素になると思いますが、好きなポケモンだったら解禁したくなるだろうな……。LoLはスキンとかの見た目はどういう仕組みになっているんですか?

「トレーナーフォト」のカスタマイズもできる。画像は『Pokémon UNITE』の公式サイトより。

重田:LoLではサモナー(召喚士)がチャンピオン(キャラクター)を操作している設定でしたが、サモナーがなんなのかはよくわからなかった。チャンピオンのスキンはたくさんあるんですけどね。ポケモンでは原作からしてトレーナーがポケモンを育成している設定で、トレーナーもカスタマイズできましたからね。すんなり「プレイヤーとはどういう存在なのか」の問題が解決されてて驚きました。MOBAではゲーム中、使用キャラクターの名前で呼ばれることが経験上、多かったです。『Pokémon UNITE』ではちゃんとプレイヤー名で呼ばれるかもしれませんね。

LoLにプレイヤーキャラクターのカスタマイズはないが、チャンピオンスキンについては専用の楽曲があるものも。

――話題になっていたフェアプレイポイントはMOBA初心者には目新しい要素だったが、MOBAプレイヤーからすると当たり前?

重田:MOBAではプレイヤーが1人抜けたり、相手チームに利敵するプレイヤーがしばしば発生します。そういったものを防ぐために、LoLでは「名誉システム」の要素が導入されています。スマホMOBAではさらに、スコアが高いほどランクが上がりやすかったりしますね。『Dota 2』にも裁判員裁判制度のようなものがあります。『Pokémon UNITE』と同じ開発元の『伝説対決 -Arena of Valor-』でも、フェアプレイポイントとほぼ同じものがありました。なので、とくに目新しい要素ではないです。

ですが、残念ながらこういうフェアプレイを促すシステムがあるということは、それだけマナーの悪いプレイヤーがいるということです。このシステムで、真面目にプレイするプレイヤーが増えるかというとなんとも言えないところですね。『Pokémon UNITE』では今のところ、悪質プレイヤーには遭遇したことはありません。

丹:放置などされると正直萎えてしまいますからね。それでプレイヤーのモラル的なものが保たれることに期待したいです。

――意外なチョイスもあった、ポケモンのラインアップについて。

丹:今回プレイアブルとして登場していたポケモンの種類は、大半は納得の人気&強ポケモンの印象ですが、意外だなというチョイスもありました。ワタシラガ、イワパレス、ウッウあたりはマイナーな部類に入るかなという印象です。特にヒーラー役というなら、ポケモンセンターに務める演出がされているラッキーとか、ハピナスあたりがぱっと思いつくのですが、ワタシラガがチョイスされているのは意外でした。

LoLでは、チャンピオンの数が150を超えているんですよね(筆者注:記事執筆時点でLoLには155人のチャンピオンがいる)。キャラ追加の意味では、ポケモンを題材にすることで困ることはないだろうなと思いました。キャラが追加されるたびにいちいちファンが盛り上がってくれそうですね。

マイナーなポケモンがきても、人気のポケモンがきても喜ぶファンがいそうなので作品の強みでもあるなと思います。キャラのラインナップ的には重田さんはどう感じましたか?

重田:ぼくは子供のころに「赤・緑・青・ピカチュウ」をプレイしていたので、リザードンやピカチュウなど古いポケモンがいたのがうれしかったですね。途中の作品が抜けていて「ソード・シールド」から復帰したプレイヤーだったので、御三家ポケモンの最終進化系であるエースバーンがいたのはよかったです(『Pokémon UNITE』でもヒバニーから進化していく)。

丹:ちなみに、型のバランス的にはどうですか? 結構アタッカーは豊富だなという印象ですけど……。

重田:ぼくはMOBA的にはヒーラーやバフ系のサポートが好きなので、現状は味方を守れるサポートに特化したやつはワタシラガしかいないのは残念でした。

――『Pokémon UNITE』はサンダーを倒すかどうかで決まる「サンダーゲー」?

丹:結構、最後のサンダーを倒すかどうかで試合が決まってしまうことが多かったなと思いました、ちょっとサンダーゲーすぎませんか?

重田:MOBAって最初に築いた有利を最後まで持っていくゲームなんですよ。逆転って実はほとんどできないゲームなんです。だから、試合途中で諦めるプレイヤーなんかも出てしまいます。サンダーはクイズ番組で「最後の問題に正解したら優勝です」と言われてるような感覚があるんですが、これがあるから最後まで諦めずに頑張れる。30分~40分のゲームでこれがあったら「今までのはなんだったんだ」と思いますが、10分のゲームだから許されていると思います。批判的に見えますが、本作で一番上手いというか、尖ってるなと思った要素ですね。

丹:クイズ番組の例えはわかりやすい! ちょっと極端すぎるシステムな気もしましたが、MOBA勢からすると斬新な要素なんですね。10分の試合を最後までプレイさせる促進剤のような役割もしていたんですね。

重田:ほかのMOBAにも似たような巨大モンスターはいますが、チームメイトの間で「今すぐ倒すべきだ、今は倒さないべきだ」と意見が分かれることがあります。たしかに極端すぎるんですが、これぐらいのほうが倒すべきだとわかりやすく良かったのかもしれませんね。

丹:では最後に、製品版リリース後も遊びたいと思いましたか?

重田:個人的にはメインゲームはやっぱりLoLになってしまうと思いますが、ポケモンユナイトは覚える要素があまりなくてサブゲームとして非常に優秀だと感じました。製品版ではカジュアルに継続的にプレイしていきたいです!

丹:私は一緒にプレイしてくれる仲間がいれば、楽しく遊べそうです(笑)。テスト版はキャラやスキンの獲得も容易でしたが、製品版だと課金が必要になってくると思うのでそこのハードルがどのくらいなのかもモチベーションに関わってきそうですね。とはいえ、予想以上に面白かったのでMOBA入門としてしっかり遊んでみたいなと思っています!

MOBAファンもポケモンファンも大満足のゲームに

『Pokémon UNITE』のゲーム概要と、ポケモンファンとMOBAファンの対談についてお届けしたが、いかがだっただろうか。本作はMOBAを簡略化しつつ基本的な要素は押さえた作りで、MOBAファンであれポケモンファンであれ満足できるゲームになっていた。

筆者はMOBAを十数年以上プレイしてきたが、本作は今までプレイしてきた名作ゲームと比較しても、かなり出来の良いゲームになっていると思えた。なにより、ポケモンのIPを使っているのが「強い」。日本ではMOBAは流行るか、あるいは流行らないかの議論がずっとおこなわれている。本作がヒットし、「日本でMOBAは既に流行っている」と言える日がきてほしい。

『Pokémon UNITE』はNintendo Switch版が2021年7月に配信予定。iOS/Android版は9月に配信予定で、クロスプレイにも対応するようだ。価格形態は基本無料になっている。公式サイトはこちら

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