ビジネス向けノートPCの定番ブランドであるThinkPad(シンクパッド)。その主力となる7シリーズの2021年日本版モデルがレノボ・ジャパンから発表されました。
今回発表された7シリーズは、全てがインテル製CPU搭載モデル。CPU(SoC)をTiger Lakeこと第11世代Core iシリーズに世代交代したことで、グラフィックス性能を中心に、処理速度を堅実に向上させています。
中でも今回の大規模変更となったのは4シリーズ。14インチ画面の軽量モデル『ThinkPad X1 Carbon Gen 9』(上写真)、13インチ軽量機『ThinkPad X13 Gen 2』、そしてそれぞれの360度ヒンジ搭載モデル『ThinkPad X1 Yoga Gen 6』、『ThinkPad X13 Yoga Gen 2』です。
これら4シリーズでは、液晶パネルのアスペクト比が16:10となり、縦方向のピクセル数が現行世代(16:9)より増加。パネル周辺も現行機よりナローベゼル(狭額縁)設計となり、とくに底面側はグッと幅が減少。
先行してこの仕様を導入した『ThinkPad X1 Nano』のように、見た目の“イマドキ度”も一気に進んだことから、メジャーアップグレードと呼べる仕様となっています。
また、昨今レノボグループが推進するテレワーク向け機能に関しても、X13 Gen 2とT14s Gen 2(後述)においてカメラがフルHD解像度版に変更。精細度アップ、さらに露出精度なども上がり、相手に見やすい画質になりました。
加えてX1 CarbonとYogaでは、ドルビーラボラトリーズのノイズ抑制・音質改善・自動音量調整機能『ドルビーボイス for PC』に世界初対応するなど、現行シリーズよりさらに相手によって見やすく、聞きやすい会議が行える技術が導入されています。
しかし一方で、X1 CarbonとYogaにおいては、キーボードの記号入力用キーが幅狭仕様となるなど、これまでの路線からはちょっと驚くような変化も見て取れます(詳細は後述)。
なお、残り3シリーズは、14インチ軽量機『ThinkPad T14s Gen2』と、14/15インチの標準機『ThinkPad T14 Gen 2』『ThinkPad T15 Gen 2』という構成。ThinkPadのラインアップに詳しいユーザー向けに言えば、いわゆる「X1系とClassic ThinkPadの主力」となる布陣です。
16:10画面にデュアル冷却ファン、最大32GB RAM
基本仕様を大幅強化したX1 Carbon
まずは、Engadget読者の中において(そして筆者的にも)一番の注目機となるであろう、X1 Carbon Gen 9から紹介しましょう。本体重量約1.13kgからと比較的軽量ながら、14インチ画面のモデルです。
発売(受注)日は3月23日から、価格は24万4000円(税別)からです。
現行モデルと比べた最大の特徴は、やはり16:10比率となった14インチ画面です。解像度は2種類から選択でき、上位は“横4K”の3840×2400、下位は“横フルHD”の1920×1200。一方で、現行の中位に相当する“横2560”解像度は用意されません。
CPUはTiger LakeのUP3。TDPが15~28Wのバージョンです。最上位では『Core i7-1185G7』、廉価構成では『Core i5-1135G7』までから選択できます。
またCPU以上に注目なのは、RAM。今回からついにヘビーユーザー待望の32GB構成も選択可能となりました。さらにモバイル通信モジュールは5G版と4G LTE版が選択可能です。
拡張端子はThunderbolt 4(兼USB 4:端子形状はType-C)×2基にUSB 3.2 Gen 1 Type-A×2基、HDMI×1基、3.5mmヘッドセットジャック。
公称バッテリー駆動時間は約26時間(JEITA 2.0測定法)です。
一方で冒頭でも紹介したように、キーボードでは一部記号キーが現行シリーズなどで見られなかった縮小幅仕様となるなど、ヘビーユーザーにとっては気になる点も見られます。
ただし、基本的なコンセプトは定評あるシリーズを引き継ぎ、さらに16:10液晶などヘビーユーザー好みの強化もなされている強力なシリーズである点には変わりがないため、今回もヘビーユーザーからの支持を受けることは間違いなさそうです。
16:10画面でタブレット時が使いやすくなったX1 Yoga
X1 Yoga Gen 6は、X1 Carbonと同じく14インチ/16:10画面を搭載し、360度ヒンジを搭載した2-in-1タイプ/画面タッチ+ペン入力対応のモデル。受注受付は3月23日から、価格は27万8000円(税別)からです。
基本的なキャラクター付けは現行機と同じですが、画面が16:10となった点とナローベゼル設計が進んだことで、タブレット時の見栄えや使いやすさなどが向上しています。
本体重量は1.399kgからと(今回も)X1 Carbonに対して重めですが、その他の仕様はX1 Carbonを踏襲。
バッテリー駆動時間は公称で約23.9時間をマークします。
今世代の隠れた特徴は、液晶パネルの一部(1920×1200解像度)で「タッチとペン対応なれど非光沢仕上げ」の選択が可能になった点。屋外などでの使用時における利便性が増しています。
なお画面解像度はX1 Carbonと同じく、上位は“横4K”の3840×2400、下位は“横フルHD”の1920×1200。こちらも“横2560”解像度は用意されません。
Source:レノボ・ジャパンプレスリリース
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