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Tuesday, November 24, 2020

なぜ儲かる?アスクル・横河電機の「マーケティング部門」の秘密とは - ビジネス+IT

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マーケティング部門の重要性について横河電機とアスクルのCMOが語った

アスクルのマーケティング部門の役割

 アスクルは、事務機器・オフィス家具メーカーのプラスの社内ベンチャーとして1993年に発足した企業だ。事務用品や生活用品、家具から製造・建設で必要な専門用品や医療・介護用品まで幅広い通販事業を展開している。同社の社名には「明日来る」という意味があり、翌日までに商品が届くということで、全国9カ所の物流拠点と物流網が大きな強みだ。

 同社が2020年7月10日に発表した「2020年5月期決算」によると、EC事業の売り上げは約3,924億円に上る。内訳は、中小企業から中堅大企業までをカバーするB2B事業(ASKUL)が約3,290億円、一般消費者向けB2C事業(LOHACO)が約633億円となっている。

 同社でCMOを務める木村美代子氏は「毎年、事業所向けに紙のカタログを作ってはいますが、実際の売上の8割程度はWebから購買となっています。LOHACOでは、子育て世代の女性をターゲットにしており、コロナ禍になってから、家事などで女性がさらに忙しくなったため、ECが好調です」と現状を説明する。

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アスクル
取締役 CMO
木村 美代子 氏

 同社では「お客さまのために進化する」を企業理念に掲げており、その中で「どのように顧客に対して価値創造をしていくか」という方向性を決めることが、CMOの役割になっているという。

 そんな同社のマーケティング部門はどのような構成になっているのだろうか。同社では商品系のマーチャタイジング本部において、ASKULとLOHACOの連携を取りつつ、顧客と接するフロントサイドで事業を分け、マーケティングを実施する組織体制を取っている。

 また、バリュー・クリエーション・センター(VCC)を通じて、海外デザイナーとの連携を構築するのもCMOの役割の1つだ。

アスクルのECに最適な商品・デザイン作り

 さらに同社の大きな特徴としては「LOHACO ECマーケティングラボ」の設置が挙げられるだろう。同ラボは、eコマース分野における外部企業との協業、研究を行うイノベーションスペースとして2014年2月に設立された。

 同社のサプライヤーの中で自社オフィス内に研究拠点を設け活動しているラボに参加している企業はこの7期で133社になっている。木村氏は「これらメーカーリレーションによって、顧客への価値創造を提供しています。ラボにはメーカーが自由に出入りでき、データを分析したり、競合同士で共創したり、成功や失敗事例などを教え合っています」と交流の様子を語る。

 また、このラボでは「ECならではの消費者起点」で、メーカーと一緒に商品開発をすることもあるという。従来の商品は「いかに店頭で目立つデザインにするか」という視点が強かったが、ECでは特にそんな必要もない。むしろ、“暮らしになじむデザイン”のほうが大切になるのだ。

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 木村氏はラボの一例として、メーカーの除菌・消臭剤のデザインを変えたことを挙げた。これまで除菌・消臭剤というと棚に入れっぱなしが多かったが、デザインの変更によって外に出して使ってくれるようになったという。ハンドソープのデザインについては有田焼の窯元で絵付け・窯焼きした原画をボトルに転写したパッケージに変更し、プライス以上の魅力や価値を提供できたと説明する。

【次ページ】横河電機のマーケティング部門の役割とは

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