「1000億目指す」ニューノーマル時代の現場センシング、パナソニックが新組織の事業戦略 | ビジネスネットワーク.jp - business network.jp

パナソニックとパナソニック システムソリューションズ ジャパンは2020年7月2日、 ①顔認証ソリューション、②センシングソリューション、③高性能エッジデバイス事業を「現場センシングソリューション」事業として統合すると発表した。

従来、パナソニックらは顔認証ゲートや、店舗における映像センシングによる在庫管理、監視カメラなどのソリューションを別々の部門で提供していた。今回の統合により、ユーザーに最適なソリューションを、提案からアフターサービスまでエンドツーエンドで提供していけるとしている。ソリューションを統合することで、パナソニックのパートナーも営業しやすくなるといったシナジーも見込んでいるという。

新組織は神奈川県横浜市に拠点を構え、営業、開発、全国保守部門も含めて総勢約1200名の体制となる。2025年には1000億円の売上を目指す。「現在は3事業を合わせて400億円ほどの売上だ。2025年には、顔認証系のソリューションを575億円にまで持って行きたい」とパナソニック システムソリューションズ ジャパン 代表取締役副社長 執行役員 パブリックシステム事業本部 本部長の奥村康彦氏は語った。

パナソニック システムソリューションズ ジャパン 代表取締役副社長 執行役員 パブリックシステム事業本部 本部長の奥村康彦氏

 また、同日にはパナソニック システムソリューションズ ジャパンから「KPAS（ケイパス）」の新バージョンが発表された。

KPASの主要構成要素

これは、オフィスビルなどで導入が進んでいる、入退セキュリティ＆オフィス可視化システム。ディープラーニング技術を活用した顔認証技術が組み込まれており、電気錠などからなるパナソニック製の統合型セキュリティシステム「eX-SG（イーエックス・エスジー）」と連携可能だ。今回、マスク着用時等の顔検出率を従来比で3.1倍向上させた。

KPASと外部システムを連携させるためのWeb APIも用意した。「当社の顔認証エンジンをクラウドに用意した。これにより、さまざまなユーザー環境で、実績のある顔認証技術が手軽に利用できる。さらに顔認証以外にもソフトウェアで必要なサービスをオンデマンド提供していく」とパナソニック システムソリューションズ ジャパン パブリックシステム事業本部 システム開発本部 スマートセンシング事業センター長の新妻孝文氏は戦略を語った。

KPASによる連携に今後は力を入れる

パナソニック システムソリューションズ ジャパン パブリックシステム事業本部 システム開発本部 スマートセンシング事業センター長 新妻孝文氏

KPASでは今後、顔認証による入退出だけでなく、いわゆる“3密”の状態を回避するような映像センシングソリューションや、ビルの勤怠管理システム、エレベーターシステム、OA機器などとの連携を強化していくという。

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