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Friday, February 28, 2020

「電源カフェは回転率が悪くなる」と主張する人が逃してしまった売上(PHP Online 衆知) - Yahoo!ニュース

「今日のお昼は何食べよう」から「家は買うべきか買わないべきか」まで、なかなか決められなというな“優柔不断“な人にぴったりなのが“ファイナンス思考“だ。

将来にわたる影響のすべてをお金に換算してベストな選択肢を見つけるこの決定ツールは、外資系企業などではすでに広く使われているという。

物事を「ビシッ」と決定できるようになる「ファイナンス」はどのようなものなのか、日本では数少ないファイナンスや管理会計専門の公認会計士である梅澤真由美氏に聞いた。

※本稿は梅澤真由美著『シンプルで合理的な意思決定をするために「ファインナンス」から考える!超入門』(かんき出版)より、一部を抜粋編集したものです。

まず収益やコストの数字を見積もる

外資系企業や海外ではすでに意思決定のツールとしてあらゆる部門で利用されている「ファイナンス」をご存知ですか?

日本だと、経営者や管理部門の方が資金の調達方法や企業価値について扱う「コーポレートファイナンス」というファイナンスの一分野が有名ですが、広い意味でのファイナンスは、“将来にわたる影響のすべてをお金に換算して把握し、想定される案を比較して、最も望ましい案を選ぶ思考法“です。

営業職や企画、マーケティング、間接部門や研究職など、あらゆる職種の人が使いこなせる、シンプルで汎用性が高く、未来をプラスに変えるための意思決定ツールなのです。

企業の過去を記録する「会計」とは違い、「ファイナンス」は手元にあるお金が、将来にわたってどれだけのお金を生み出すのか。そのお金は、いつ発生するのかといった未来の情報を元に、何らかの意思決定を下します。

これは、「オフィス機器を入れ替える」「新事業を立ち上げる」「人材を採用する」などのビジネスシーンではもちろん、「保険に加入する」「マイホームを買う」「子どもを塾に行かせる」といったプライベートの問題を考えるときにも活用できます。

ファイナンスは、自分のために使える思考法なのです。

さて、この数字を使って意思決定をするファイナンスにおいてまずはじめることは、収益やコストの数字を見積もることです。

売上など、収益を正しく見積もるのはもちろんのことですが、それ以上に気をつけなくてはいけないのはコストです。

売上がどれだけ立つかは、結局、お客様次第のところがあります。一方、コストは自分たちが決めて支出するものですから、収益よりもコストのほうが正確に見積もりやすいといえます。

にもかかわらず、精査すればするほどコストは増えてしまうので、どうしてもしっかり向き合わずにすませてしまう傾向があります。その結果、コストが想定外にかかり、誤った意思決定につながってしまった例を多数見てきました。

ファイナンスでは、収益の見積もりより、見えないコストをあぶり出して、コストを正しく見積もることのほうが重要なのです。

とくにファイナンスでは、コストのとらえ方が会計とは違います。端的にいうと、目に見えないコストにも目を向けます。実際にお金を払っていない場合でも、コストとみなすこともあります。

それを象徴しているのが、ファイナンスで考えるうえでの2大原価と呼ばれる「機会コスト(オポチュニティコスト)」と「埋没コスト(サンクコスト)」です。

まずはこの2つのコストの考え方を理解することがファイナンスを正しく使いこなすうえでの大きな第一歩です。

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