Core i3-1215UからCore i5-13500Hへパワーアップした5世代目!
4世代目の「CoreBox 4th」は、約1年前の2022年11月に試作機のレビューが載っているが、今回ご紹介する「CoreBox 5th」と比較すると全面的に後者が勝っている。
ちなみに上記の記事ではThunderbolt 4搭載とあるが、後日の発表でなくなっている。従ってスペックダウンした部分はなく、プロセッサ以外でパワーアップしたところは、有線LANが2.5GbEへ、HDMIとDisplayPortが2ずつ、USB 3.0が+2の計6つとなるだろうか。主な仕様は以下の通り。
CHUWI「CoreBox 5th」の仕様 | |
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プロセッサ | Core i5-13500H(E4+P8/12コア/16スレッド/クロック最大4.7GHz/キャッシュ18MB/TDP 35~95W(65W) |
メモリ | 16GB×1(DDR5)、SO-DIMM×2(空き1) |
ストレージ | M.2 SSD(Express 4.0 x4対応) 512GB×1 |
OS | Windows 11 Home(22H2) |
グラフィックス | Intel Iris Xe Graphics(80ユニット)、HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.4×2 |
ネットワーク | 2.5GbE×1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1 |
インターフェイス | USB Type-C、USB 3.0×6、3.5mmジャック |
サイズ/重量 | 173×158×73mm、930g |
価格 | 7万3,900円(執筆時9,000円オフクーポンがあり実質6万4,900円) |
プロセッサは第13世代Raptor LakeのCore i5-13500H。E4+P8の12コアで16スレッド。クロックは最大4.70Hz。キャッシュ18MB、TDP 35~95W(65W)となる。モバイル用のSKUだが末尾にHが付くのでハイパフォーマンスタイプだ。
グラフィックスはプロセッサ内蔵Intel Iris Xe Graphics(80ユニット)。外部出力用にHDMI 2.0×2、DisplayPort 1.4×2を備える。もちろん4K4画面同時出力可能。
メモリはDDR5 SO-DIMMで16GB×1。1つスロットが空いている。最大は現在表記されていないが、おそらく64GBだろう。ストレージはExpress 4.0 x4対応のM.2 SSD 512GB。OSはWindows 11 Homeを搭載。22H2だったのでこの範囲でWindows Updateを適応し評価した。
ネットワークは2.5GbE×1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1。そのほかのインターフェイスは、USB Type-C、USB 3.0×6、3.5mmジャック。USB 3.0が6つもあるのは珍しい。
サイズ重量は173×158×73mm、930g。ミニPCとしては少し大きめだ。
価格は7万3,900円。執筆時9,000円オフクーポンがあり実質64,900円。「CoreBox 4th」とあまり変わらず一安心と言ったところか。この構成でこの価格であれば安いのではないだろうか。
筐体はオールブラック。天板のみアルミニウム/マグネシウム合金でほかはポリカーボネート。高級感はないものの、ミニPCなら多くはこんな感じだ。重量は実測で949gと大きい分、少し重めだろうか。
前面はUSB 3.0×2(Type-A)、Type-C、電源ボタン。背面はロックポート、USB 3.0×4(Type-A)、HDMI×2、DisplayPort×2、3.5mmジャック、電源入力を配置。
なおType-Cから映像信号が出ていないため、いつものキーボード付きモバイルモニターへの接続はType-A/Type-CとHDMI/HDMIケーブルの2本が必要になる。BIOS画面は一般的な起動時[DEL]キーで表示する。
付属のACアダプタは、サイズ約144×53×31mm、重量415g、出力19V/6.32Aと、筐体同様、ミニPCとしては少し大きめとなる。
内部へのアクセスは掲載した写真の通り、ストレージは上パネル、メモリは下パネルを外す。これだけ大きめの筐体なのにもう1つSSDを搭載できないのは残念なところ。上側のネジは6角なので通常のドライバでは外れない。下側は普通のプラスドライバだ。
また下側のネジ1本にはシールが貼ってあり、これを剥がすと保証対象外となるため、メモリ増設に関しては自己責任だ。ただ標準の16GB 1枚のシングルチャネルだとパフォーマンスが若干下がるため、できれば2枚の計32GBにしデュアルチャネルにしたいところ。
試用した範囲で発熱は気にならなかったが、高負荷時、結構ファンの音が煩くなる。部屋の中、どこに置いても聞こえるレベルだ。通常用途でベンチマークテスト並みの負荷をかけることはあまりないので、実用的には問題ないといったところか。本機唯一気になった部分だ。
なお、冷却は、CPUクーラーは純銅製のニッケルメッキを施したヒートパイプを4本、55枚のアルミニウムフィン、3,400rpm油圧ベアリングファンを組み合わせている。音はともかく、あまり熱を持たないのはこの辺りの構造からと思われる。
CPUはハイパフォーマンスだがiGPUがRyzenと比較して劣る
初期起動時、特に壁紙などのカスタマイズはなく、Windows 11標準のまま。Core i5-13500H、16GB、SSDなので、何のストレスもなく普通に扱える。カテゴリ的にはミニPCだが、もう一般的な用途であればこれで十分な感じだ。
ストレージはExpress 4.0 x4対応のM.2 SSD 512GB「FORESEE XP1000F512G」。仕様によると、M.2 2288(2230もある)、シーケンシャルリード3,400MB/s、シーケンシャルライト2,980MB/s(2230は3,000MB/s)。CrystalDiskMarkの結果もライトが気持ち落ちているもののほぼそのまま出ている。C:ドライブのみの1パーティションで約474GBが割り当てられ空き447GB。
2.5GbEは「Intel Ethernet Controller I225-V」、Wi-Fiは「Intel Wi-Fi 6 AX201」、BluetoothもIntelとAll Intelだ。これならWindows以外のOSでも安心して使うことができそうだ。
ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、CinebenchR23、CrystalDiskMarkを使用した。
概ね良好なのだが、ここのところご紹介したMobile用のRyzenと比較するとiGPUの性能が低く、3DMarkのスコアがいま一歩伸びない。ほかのテストでもiGPUが関係するものは低めだ。ここを考慮した上でマシンを購入/使用することになるだろうか。
【表】ベンチマーク結果 | |
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PCMark 10 v2.1.2636 | |
PCMark 10 Score | 5,724 |
Essentials | 10,947 |
App Start-up Score | 16,191 |
Video Conferencing Score | 7,955 |
Web Browsing Score | 10,188 |
Productivity | 6,871 |
Spreadsheets Score | 7,055 |
Writing Score | 6,693 |
Digital Content Creation | 6,767 |
Photo Editing Score | 9,854 |
Rendering and Visualization Score | 4,637 |
Video Editting Score | 6,783 |
PCMark 8 v2.8.704 | |
Home Accelarated 3.0 | 5,001 |
Creative Accelarated 3.0 | N/A |
Work Accelarated 2.0 | 3,244 |
Storage | 4,923 |
3DMark v2.27.8177 | |
Time Spy | 1,643 |
Fire Strike Ultra | 1,078 |
Fire Strike Extreme | 2,059 |
Fire Strike | 4,431 |
Sky Diver | 15,608 |
Cloud Gate | 25,426 |
Ice Storm Extreme | 100,745 |
Ice Storm | 128,476 |
Cinebench R23 | |
CPU | 13,732(4位) |
CPU(Single Core) | 1,710(1位) |
CrystalDiskMark 6.0.0 | |
Q32T1 シーケンシャルリード | 3,411.214 MB/s |
Q32T1 シーケンシャルライト | 2,418.549 MB/s |
4K Q8T8 ランダムリード | 972.960 MB/s |
4K Q8T8 ランダムライト | 1,103.877 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリード | 873.704 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 569.289 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリード | 67.114 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 210.107 MB/s |
以上のようにCHUWI「CoreBox 5th」は、Core i5-13500H、16GB、512GBを搭載したミニPCだ。USB 3が6つあったり、HDMI/DisplayPortで計4出力など、少し筐体が大きい分、インターフェイス多めが印象的クーポンで実質6万4,900円は、性能を考えると結構安い。
気になる点があるとすれば、iGPUが弱めなのと、高負荷時にファンが結構煩いこと。この辺りは使い方によると言ったところ。
第13世代Core i5搭載のミニPCを探しているユーザーに、検討してほしい1台だ。
からの記事と詳細 ( 【西川和久の不定期コラム】 Core i5-13500Hでインターフェイス多めのミニPC。CHUWI「CoreBox 5th」 - PC Watch )
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科学&テクノロジー
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