Android 14がPixel端末で公式に利用できるようになりました。ほかのAndroidスマートフォンで使えるようになるのも時間の問題です。
Android 14は、昨年のAndroid 13に対する控えめなアップグレードで、AppleのiOS 17のあとを追う形になりましたが、たくさんの優れた機能と改良が提供されています。ですから、サポートされているAndroid端末をお使いであれば、さっそくアップグレードすることをおすすめします。
なによりもまず注目は「AI機能」
GoogleがAndroid 14で行なっている重要なことの1つとして、更なるAIの導入があげられます。
Googleは自社のジェネレーティブAIを、ChatGPTや他社のプラットフォームと同様に強力なものにする努力を行なっています。まだ道半ばと言えますが、GoogleはAndroid 14を際だった存在にするため、AIに大きな信頼を寄せているようです。
AIが壁紙をつくってくれる
AIを利用した新機能には、ジェネレーティブAIを利用してユニークな壁紙を作成するオプションが含まれます。これは入力した内容を元に壁紙を作成するテキスト─画像・拡散モデルに支えられた機能。
まだ実際に使用できるわけではなく、Pixel 8およびPixel 8 Proの発売時に使用できるようになります。(Googleのブログでデモを見ることができますが、期待してよさそうです。)
スナップショット機能にもAIを導入
もう1つの大きな変化はAI搭載アシスタントのスナップショットです。
Googleがアシスタント・ウイジェットのアップデート計画を発表したのは先日のことですが、「正確な天気予報」「旅行情報の動的更新」「今後のイベントに関するリマインダー」など、ホームスクリーンでより良い情報を提供できるようになります。
Googleはこれまでスナップショットをあまり評価してきませんでしたが、Androidエコシステムへの継続的なアップデートとして、スナップショットに注力することは良いことだと思います。(このアップデートはAndroid 14だけに提供されるものではありませんが、Googleが推し進めている新しいAI機能にフィットするものですので、ここで触れておきたいと思います。)
今後、カメラにもAI機能を盛り込む予定
GoogleはAIを活用してカメラの新機能も強化しようとしており、その多くは新しいPixel端末で公開される予定です。
スマホのウェブカメラ化、そしてセキュリティ強化
Androidスマホがウェブカメラに!
Android 14がOSとして採用する重要な機能として、スマートフォンをプラグ・アンド・プレイのウェブカメラとして利用する機能があります。これを利用すればパソコンにウェブカメラを用意する必要がなくなるでしょう。
iPhoneはしばらく前からこの機能を提供していますが、今後、Androidユーザーに役立つ機能であることに間違いはありません。
試してみましたが、接続は簡単で、Android端末のカメラによるすばらしい画質のビデオでテスト通話を行えました。
健康・フィットネスデータ保護強化
Googleが端末上でのオンボード・セキュリティを注視していることには、ワクワクさせられます。
Googleはオペレーティングシステムに関するセキュリティ強化もアピールしていますが、現在のところ、ユーザーのプライバシー保護を第一に考える方針のようです。
そこで、まず健康およびフィットネスのデータ保護強化に取り組んでいます。
Android 14では様々なアプリで収集した健康およびフィットネスのデータを簡単に一カ所に同期できるようになりました。Googleはこのデータの取り扱いに関しても改良を加えています。
個人的な健康およびフィットネスに関連したデータは端末上にのみ保存され、Googleを含む誰であっても、データにはアクセスできません。
これは非常に大きな前進であり、この機能だけでもAndroid 14にアップグレードする価値があると考えます。
この機能はHealth Connectに依存しており、Android 14端末の「設定」で設定できます。
PINコードが見直される
セキュリティに関するもう1つの大きな変更点は、Android 14のオンスクリーンPINコードの取り扱いです。
以前は、Android端末では4文字のPINコードが要求され、最後に「エンター」ボタンを押して確認する必要がありました。
Android 14ではロック解除に6文字のPINコードが推奨されるようになり、より安全な設定となっています。
さらに、最後にエンターを入力する必要がなくなっていますので、端末のアンロックは以前よりも少し簡単になります。正しくPINコードを入力したと思っていて、エンターを入力した時に間違いに気付くというようなことはなくなるでしょう。
アプリのデータ使用情報もわかりやすく
Android 14ではアプリのデータ使用許可に関する情報がより網羅的に分かりやすく提示されるようになりました。
アプリストアやサードパーティのウエブサイトには、悪意のあるアプリが出回り続けていますので、このような機能の重要性が増しています。
アプリがデータを必要としている理由、厳密にどのデータが必要なのかを判断する便利な方法で、これもアップデートを行なう理由となります。
より細やかなアクセシビリティ機能
最後にお伝えする点として、GoogleはAndroid 14でアクセシビリティ機能を大きく向上させました。
表示倍率の設定がやりやすく
まず、異なるアプリで様々な表示倍率を設定できるようになりました。
表示倍率を変更したいときには、アプリ上でピンチ・ズームを行なうことでいつでも表示倍率を変更可能。アプリの表示が読みにくい場合や、老眼鏡をかけずに何かをさっと読みたいときに便利な機能です。
フォントサイズを変えても読みやすい
Googleはフォントを大きくした時のテキスト表示の拡大縮小方法についても改善を行ないました。
フォントを大きくした場合でもテキストが読みやすくなり、長いメッセージや情報を読まなければならない時に役立ちます。
フォントのサイズを動的に変更する場合は特にそうですが、以前から拡大縮小表示はスマートフォンでは問題になっていました。
クイック設定からフォントサイズ変更可能
フォントサイズの変更に関して、Android 14ではわざわざ設定メニューから変更を行う必要はなくなりました。
Googleはクイック設定のメニューから直接フォントの変更を行なうオプションを追加。この点も、弱視のユーザーには素晴らしい変更点となっています。
読もうとする内容によってフォントを拡大・縮小できるので、私も恩恵を受けています。
光で通知する機能がようやく追加
評価が分かれるかもしれない機能のひとつにフラッシュ通知の表示があります。
フラッシュ通知はその名の通りの機能で、通知があると端末のフラッシュが明るい光を放ち、メッセージやアプリの通知を行ないます。
音での通知を受けられない人には特に役に立つ機能ですが、通知が非常に多い場合にはイライラすることになるかもしれません。
いずれにせよ、Googleがこの機能を追加するのにこれほどの時間を要したのは驚きです。
全体的にみたらアップデート一択
全体的としていえば、Android 14はGoogleのオペレーティングシステムの堅実なアップデートだと思います。
ワクワクするような新機能はありませんし、クールな機能の多くはまだ利用可能ではありません。
しかし、Googleは多くのことを正しく行なっており、Androidを完璧で真にユーザーをサポートできるオペレーティングシステムにするというGoogleのゴールに向かってどこまで進んでいるかを知ることができます。
良い点:
よりスムーズに感じられるパフォーマンス
セキュリティの改善がすばらしい
新しいカスタマイズ機能も最高
悪い点:
いくつかのワクワクする機能のリリース時期が未定
Androidがいままでとは大きく変わったと思わせるものがない
結論:早急にAndroid 14にアップグレードすべき
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Source: Google Blog
嶋谷和幸
からの記事と詳細 ( 「Android 14」はアップデート一択。期待していい機能をまとめました - グノシー )
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