8月28日に、大型ロケット「H2A」47号機が打ち上げられる予定です。搭載するのは、月探査機「SLIM(スリム)」とX線天文衛星「XRISM(クリズム)」。日本にとって、初の月面着陸に、X線天文衛星の復活と、それぞれ重要な意味を持っています。どのようなミッションなのでしょうか。
日本初の月着陸へ
SLIMは高さ2・4メートル、縦1・7メートル、横2・7メートル。燃料を含めた重さは、約700キロだ。月の重力などを使い、なるべく少ない燃料で月に向かう。
来年1~2月ごろ、月の赤道から少し南の「神酒(みき)の海」とよばれる場所にあるクレーター付近に降り立つ予定だ。
日本はこれまでも月への着陸に挑戦してきた。だが、昨年11月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「OMOTENASHI(オモテナシ)」が着陸を断念し、今年4月には民間企業「ispace(アイスペース)」が着陸に失敗した。
旧ソ連、米国、中国が成功し、インドの探査機「チャンドラヤーン3号」が23日に成功した。成功すれば世界5カ国目の着陸となる。
SLIMの大きな特徴は、高精度な着陸技術だ。「降りやすいところに降りる」ではなく、「降りたいところに降りる」。
狙った場所から誤差100メートル以内の着陸精度をめざす。これまでの精度は数キロメートル~十数キロメートルという。
狙った場所に着陸するには、月の上空でどこを飛んでいるのか正確な位置を把握しなければならない。そのために、これまでの月探査で得られたデータから作成した月の地図をSLIMに内蔵。この地図と、飛行中にカメラで月面を撮影した画像を照合して位置を測定する。高い画像処理能力をもつコンピューターの開発で、数秒で照合できるようになったという。
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からの記事と詳細 ( H2Aロケットの搭載物は…初の月面着陸と、7年ぶりのX線天文衛星:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
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