宇宙の疑問は増すばかり。
先週リリースされた、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)によるハービッグ・ハロー天体「HH 46/47」の高解像度近赤外線画像。何とその遠景には、「疑問符に見える天体」が小さく写り込んでいました。
はてなマークに見える謎の天体
NASAが欧州宇宙機関(ESA)やカナダ宇宙庁(CSA)と共に運用するJWSTが捉えたHH 46/47は、星形成領域に見られる若い星雲状の天体で、地球から1470光年離れています。
鮮やかに輝く光景ですが、Space.comは別の点に注目。画像を十分に拡大すると、中央下側にはてなマークによく似た形の天体が見えるのです。
疑問符の形をしたこの天体は一体何なのか。正確なところは分かりませんが、どうやらさほど珍しいものではなさそう。
その正体は遥か彼方に存在する銀河?
Space.comが宇宙に浮かぶはてなマークについて問い合わせたところ、JWSTの科学運用を管理する宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)の担当者は、「おそらく遠方銀河か相互作用銀河だろう」と回答。その場合、重力によって銀河の構造がゆがんだ疑問符のような形状になった可能性があるとのこと。
このはてなマークは天の川銀河の境界の遥か外側に存在するそうで、天文学者らがこの遠方の天体に目を向けたのは今回が初めてかもしれないというのも興味深い点ですね。
イリノイ州立大学で物理学を教えるMatt Caplan助教授も、「この天体はおそらく合体のプロセスにある2つの銀河」であるとSpace.comに話していました。
彼の説明によれば、疑問符の上の部分を構成する独特な形状は「潮汐力で破壊されている大きな銀河(の一部)」の可能性があるとのこと。つまり、大きい方の銀河は重力のせいで、引き裂かれたり歪められたりしているのです。
広大な宇宙を観察すれば、何かを彷彿とさせる天体に出くわすものなんでしょう。これまでにお化けのようなブーメラン星雲や不気味な顔に見えるArp-Madore 2026-424(相互作用銀河)、ジャック・オー・ランタンみたいな太陽などが観測されています。
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