木星とその衛星を目指す探査機「JUICE(ジュース)」が13日午後9時15分ごろ(日本時間)、南米フランス領ギアナのクールー宇宙基地からアリアン5ロケットで打ち上げられる。探査計画は欧州宇宙機関(ESA)が主導し、日本や米国、イスラエルが参加する。
太陽系最大の惑星である木星がどのように形成され、移動してきたかを調べて太陽系の成り立ちの解明につなげるほか、液体の水をたたえた海があるとされる衛星を観測して地球以外にも生命が存在する可能性を探る。
打ち上げから約26分後にロケット上段から探査機が分離。その後、午後11時頃までに太陽電池の展開が完了する見込み。今月下旬には日本の研究者が開発などに関わった観測機器2つが展開する。
探査機が木星軌道に到達するのは約8年後の2031年7月。木星や衛星の近くを何度も通過しながら、観測を繰り返す。主な観測対象は、ガリレオ・ガリレイが発見したことからガリレオ衛星とも呼ばれる、4つの代表的な衛星のうち、エウロパ、ガニメデ、カリストの3つだ。
3衛星は、表面が氷で覆われており、内部に液体の水の海があると見られている。水のほか、有機物やエネルギーといった生命を育む環境を持つ可能性などを調べる。
34年12月にガニメデの周回軌道に投入。ガニメデは太陽系最大の衛星で、地球と同じような磁場を持つ独特の天体だ。表面や内部構造を観測した後、最終的に衝突して35年9月に探査終了となる。
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