『バイオハザード RE:4』にて「湖の水面を撃ってみろ」とプレイヤーに促す者が現れている。オリジナル版から受け継がれたとある小ネタに誘導する投稿からは、“いじわるさ”が滲み出ている。本稿には本作のちょっとした隠し要素にまつわる記述が含まれるため、注意してほしい。
『バイオハザード RE:4』は、2005年に発売されたサバイバルホラーゲーム『バイオハザード4』を原作としたリメイク作品だ。舞台となるのは、ラクーンシティ事件から6年後の世界。事件を生き延び大統領直属のエージェントとなったレオン・S・ケネディは、誘拐された大統領令嬢アシュリー・グラハムの救出任務のため、ヨーロッパの閑村へと向かう。
オリジナル版となる『バイオハザード4』は、『バイオハザード』シリーズの中でも高い人気を誇る作品だ。そのリメイク版となる本作にも大いに期待が寄せられていた。そうした背景もあり、本作は発売直後に17万人に迫るSteam最大同時接続プレイヤー数を記録。Steamユーザーレビューについても、本稿執筆時点で2万4000件以上が寄せられうち97%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。さらに、カプコンからは発売後わずか2日で全世界販売本数300万本を突破したとの報告があがっている(関連記事)。スマッシュヒット作品として、旧来のファンにも、新規プレイヤーにも楽しまれていることだろう。
そんな『バイオハザード RE:4』にて、新規プレイヤーに対して「湖に着いたら水面を撃ってみろ」とアドバイスする者が現れている。湖は、本作のかなり早めの段階で訪れるロケーションだ。かなりの広さを誇り、魚なども豊富に生息している。本作のSteamユーザーレビューでは、この湖について「水面を撃つと隠しコスチュームが見つかるよ」というアドバイスを記した投稿がなされている。同レビューは5000人を超えるユーザーが「参考になった」と投票するなど支持を集めている様子だ。ただ、このアドバイスは大嘘である。
湖への到着時に、水面に銃弾を打ち込むと実際どうなるのか。結論としてはレオンが死ぬ。巨大ボスである湖の主デルラゴが「うるさい!」とばかりに飛び出してレオンを一飲みにしてくるのだ。これはオリジナル版の『バイオハザード4』にもあった要素であり、旧来からのファンにとっては嬉し懐かしな小ネタとなっている。水面を数回撃つと出現するほか、船着き場のランタンを撃ってもデルラゴが出現するとの報告が見られる。
ただし、このイースターエッグを実行したところで得られるのは恐怖と死のみだ。リメイク以前には実績が解除されるといったメリットもあったものの、『バイオハザード RE:4』はそういった実績はなくなっている。当然隠しコスチュームが手に入るはずもなく、鵜呑みにして実行したユーザーは驚いたことだろう。投稿者が過去作経験者かは厳密には定かでないものの、本作初プレイユーザーを対象にしたアドバイス風いじわる行為には違いない。
本作Steamユーザーレビューではほかにも、「湖を撃つとアイテムが手に入る」と語る者や「宝石とショットガンの弾薬が出るよ」とまことしやかに大嘘をつく者が存在。ほか、騙されて命を散らしたのか「コスチュームが手に入るっていったヤツは誰だ」と、罵倒語と思しき伏せ字とともに投稿するユーザーも。こうした様相は話題にもなり、Kotakuといった海外メディアが取り上げるに至っている。口車に乗ってしまい、どれだけの数のレオンがデルラゴのお腹に収まったのかは気になるところだ。
「アイテムがあるよ」との甘言で、新規プレイヤーをデルラゴの餌にしようとする行為はいじわるだ。一方で、この小ネタ自体が、普段のプレイでは気づきづらいのも確か。隠れた要素を伝えるアドバイスとの見方も出来なくはないだろう。オリジナル版からの熱心なファンの存在があり、オリジナル版の小ネタも積極的に受け継がれたリメイクだからこそのイタズラだ。怖いもの見たさで湖を撃つ前には、最終セーブ地点の確認をしておこう。
本作ではほかにも、教会の鐘にまつわるオリジナル版を彷彿とさせるような裏技が存在(関連記事)。逆にオリジナル版経験者の意表を突くような変更点も散りばめられている。新規プレイヤーも経験者も、本作に豊富に用意された小ネタや裏技をさまざまに試してみるとよいだろう。
『バイオハザード RE:4』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。
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