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Wednesday, August 31, 2022

Macに特化し、Windowsとの懸け橋にもなるキーボード「MX KEYS MINI for Mac」実機レビュー - PC Watch

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ロジクール「MX KEYS MINI for Mac ミニマリスト ワイヤレス イルミネーション キーボード」(直販価格1万5,950円)

 ロジクールはMac用テンキーレスキーボード「MX KEYS MINI for Mac ミニマリスト ワイヤレス イルミネーション キーボード」を7月29日に発表、8月18日より販売開始した。直販価格は1万5,950円。

 本製品は2021年11月に発売された「MX KEYS MINIミニマリスト ワイヤレス イルミネーション キーボード」(直販価格1万3,860円)のMac特化モデル。MX KEYS MINIもWindows 10以降、Linux、Chrome OS、Android 5.0以降に加えて、macOS 10.15以降、iOS 13.4以降、iPadOS 14以降をサポートしていた。

 しかし、MX KEYS MINI for MacはmacOS 10.15以降、iOS 13.4以降、iPad OS 14以降に対応OSを絞り込み、キーレイアウトをMac用英語キー配列に変更、さらにBluetooth接続の安定性をMac用にカスタマイズしたと謳われている。

 今回、MX KEYS MINI for Macの実機を借用したので、詳細スペック、セットアップ、独自機能、そしてキーボードとしての基本的な使い勝手などについてレビューしていこう。

Mac用英語キー配列を採用、接続方式はBluetooth LEと「Logi Bolt」

 MX KEYS MINI for Macは、79キーのMac用英語キー配列を採用したキーボード。キー構造はパンタグラフ方式で、キーピッチは19mm、キーストロークは1.8mmが確保され、押下圧は60±20gにセッティングされている。

 接続方式はBluetooth Low Energyと同社独自のワイヤレス規格「Logi Bolt」。どちらの場合でも操作距離は10mだ。最大3台の対応デバイスを接続可能で、Escキーの右に配置された3つの「Easy-Switchボタン」によりワンプッシュで接続先を切り替えられる。

 ただし、「Logi Bolt USBレシーバー」(直販価格1,210円)は別売り。また、Thunderbolt/USB4ポートしか備えていないMacBookにLogi Bolt USBレシーバーを接続する際には変換アダプタが別途必要となる。

 対応OSは前述の通り、macOS 10.15以降、iOS 13.4以降、iPadOS 14以降。とは言え、Windows搭載PCでもキーボードとして認識するので、OptionキーがAltキー、CmdキーがWindowsキーと通常の配置とは逆になるものの、使用自体は可能だ。

 本体サイズは296×132×21mm(幅×奥行き×高さ)、重量は506.4g。リチウムポリマーバッテリを内蔵しており、バッテリ駆動時間はフル充電で最大10日間、バックライトをオフにした場合は最大5カ月、フル充電時間は4時間とされている。

 同梱品は製品本体、「C-C充電ケーブル」(実測104cm)、保証規定、保証書。MX KEYS MINIには「USB-A to C充電ケーブル」(USB Type-A to C)が同梱されていたが、MX KEYS MINI for MacはC-C充電ケーブル(USB Type-C to C)に変更されている。

詳細設定やファームウェアアップデートには「Logi Options+」が必要

 MX KEYS MINI for Macのセットアップ方法はパッケージ裏面に記載されている。大まかには、MX KEYS MINI for Macの電源スイッチをオン、MacからBluetooth接続、ユーティリティ「Logi Options+」のインストールという流れになる。

 Bluetooth接続するだけでも本製品を使用できるが、詳細設定やファームウェアアップデートにはLogi Options+が必要。ちなみに従来版のユーティリティ「Logicool Options」も利用可能だ。

 Logi Options+のインストールで特に詰まるところはないが、「アクセシビリティ」、「入力監視」、「Bluetooth」に権限を付与する必要がある。また、ほかのコンピュータとロジクール製品に関する設定をクラウド経由で共有したい場合には、アカウントを作成し、ログインしなければならない。すべての設定が完了すれば、Logi Options+のホーム画面に登録済みのロジクール製品が表示される。

 Logi Options+のホーム画面には登録済みのロジクール製品が表示される。ホーム画面で製品画像をクリックすると、それぞれの設定画面に遷移する。キーボードの設定画面には「キー」、「Easy-Switch」、「設定」のタブが並んでおり、詳細な設定が可能だ。

「Logi Options+」のホーム画面ではそれぞれのバッテリ残量を確認できる
「キー」では、「F4キー」から右の11個のキーにショートカットキーや、「Launchpad」や「Mission Control」などの各種アクションを割り当てられる
「Easy-Switch」では各キーに登録されているデバイスを確認可能
「設定」では、ファームウェアのアップデート、ファンクションキーと機能キーの切り替え、「キーボードを常にMacレイアウトに保持する」、「バックライト」、「バッテリー節約モード」のオン/オフなどを設定できる

英語キーボードのMacBookを使っている方にとって本製品は最右翼の存在

 MX KEYS MINI for Macにおける最大の利点はなんと言っても英語キー配列。1列目を除けば「Magic Keyboard - 英語(US)」と同じレイアウトが採用されているので、ほとんど違和感なくタイピングできる。そしてマルチペアリング機能、独自機能の「Flow」により使い勝手も充実している。

 特に英語キーボードのMacBookを使っているユーザーにとって、本製品はサードパーティー製キーボードの中で最右翼の存在と言えよう。

これは「Magic Keyboard – 英語(US)」の販売サイト。キーボードの配列に注目してほしい
MX KEYS MINI for Macは「Magic Keyboard - 英語(US)」とほぼ同じレイアウトを採用しているので、違和感なくタイピングできる

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お月見、月と土星・木星・火星の一期一会。月も惑星も見頃です - tenki.jp

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2022年の中秋の名月は、昨年に続き満月の日付と一致します。満月になる「望」の瞬間は18時59分頃。今年のお月見は、ほぼ満月の状態で昇ってくるということになります。

中秋の名月は、必ずしも満月なるとは限りません。来年までは中秋の名月と満月の日付が同じですが、それ以降は名月が1日か2日早くなります。その次に日付が一致するのは、2030年になります。

≪中秋の名月と満月の日時(望の時刻)≫

●2022年
名月・満月/9月10日(18:59)

●2023年
名月・満月/9月29日(18:58)

●2024年
名月/9月17日
満月/9月18日(11:34)

●2025年
名月/10月6日
満月/10月7日(12:48)

●2026年
名月/9月25日
満月/9月27日(1:49)

●2027年
名月/9月15日
満月/9月16日(8:03)

●2028年
名月/10月3日
満月/10月4日(1:25)

●2029年
名月/9月22日
満月/9月23日(1:29)

●2030年
名月・満月/9月12日(6:18)

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初期宇宙における「宇宙再電離」の非一様性の原因解明=東大など - MITテクノロジーレビュー

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東京大学や名古屋大学などの共同研究チームは、「宇宙再電離」と呼ばれる初期宇宙空間の電離状態の変化について、場所によってその進行具合が異なることの原因が、紫外線輻射場のゆらぎであることを明らかにした。

研究チームは、すでに観測されているクェーサー(準恒星状天体)スペクトルを用いて約128億年前の時代の宇宙の透明度(紫外線が中性水素ガスによって吸収される度合い)を調べ、再電離の進行が極端に遅い領域と早い領域の計3領域を同定。これらの領域についてすばる望遠鏡で撮像観測を実施し、得られた画像から透明度を測定した時代と同じ時代に存在する「ライマンアルファ輝線銀河」と呼ばれる種族の銀河を検出し、その分布を調べた。

その結果、再電離の進行が早い領域ではライマンアルファ輝線銀河が多く、進行の遅い領域では同銀河が少ないことが明らかになった。この結果は再電離の進行が早い領域ほど銀河密度が大きいという紫外線輻射場のゆらぎを原因とするモデルの予測と一致する。さらに、今回の研究ならびに先行研究で得られた銀河密度と宇宙の透明度の関係は、ガス温度のゆらぎを原因とするモデルよりも、紫外線輻射場のゆらぎを非一様性の原因とするモデルの予測に近いことが分かった。

ビッグバンから数億後の130億年程度昔の宇宙では、それまで中性だった宇宙空間のガス(水素原子やヘリウム原子)が初代天体によって電離される「宇宙再電離」と呼ばれる宇宙空間の大きな変化があったとされているが、詳細な過程や原因は解明されていなかった。今回の研究成果は、王立天文学会月報(Monthly Notices of the Royal Astronomical Society)のオンライン版に8月25日付けで掲載された

(中條)

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Google Chrome 105が提供開始。24個のセキュリティ修正 - PC Watch

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 Googleは30日(米国時間)、Webブラウザ最新版「Chrome 105」シリーズをリリースした。MacおよびLinuxは105.0.5195.52、Windowsは105.0.5195.52/53/54となっている。

 このバージョンでは、ネットワークサービスやWebSQL、LayoutにおけるUse after freeといった24個のセキュリティ修正を含んでいるほか、多くの機能強化も実施している。ただし機能強化点については今後ブログで詳細に明らかにする予定。

 ちなみに105のベータ版では、Custom Highlight APIの拡張、Fetch Upload Streaming、デスクトップWebアプリのウィンドウコントロールオーバーレイなどの対応が謳われていった。

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Tuesday, August 30, 2022

光合成に頼らず作物は育つか 端緒となる研究が話題 - 日本経済新聞

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SF作品では、火星の地下都市、太陽から遠く離れた宇宙ステーションなどでの未来の暮らしが描かれる。地球上とは全く異なるこうした過酷な環境で人間が生き延びるためには、限られた資源を活用して食料を生産しなければならない。植物が太陽光を糖に変える光合成は、地球上では大成功を収めているが、エネルギー効率が悪いため、地球の外では役に立たないかもしれない。

そこで一部の科学者たちは、光合成に頼らず植物を育てることで、より効率よく食料を生産できるのではないかと考えるようになった。

火星の都市と同じくらいSFじみた話だが、ある研究チームが6月23日付けの学術誌「Nature Food」に論文を発表し、実現に向けた第一歩を踏み出した。研究では、太陽光発電を利用して作った酢酸塩という化合物を栄養として、暗闇のなかで藻類や酵母、菌類を育てられることが示された。科学者たちは、この方法は一種の「人工光合成」であり、従来の農業よりも少ない物理的スペースとエネルギーで食料を生産する新しい方法の扉を開くだろうと期待している。

他の研究者らは、植物の生態をここまで根本的に変えられるのか懐疑的ではあるものの、今回の技術や発想の自由さには期待を寄せている。

「私たちは、植物をもっと効率よく栽培する方法を考えなければなりません」と語るのは、論文共著者で米デラウェア大学の化学・生体分子工学教授、フェン・ジャオ氏。「どの方法が最適なのでしょうか? 私は、あらゆる可能性を探ることが、科学の素晴らしさだと思っています」

自然よりも効率よく

海底の熱水噴出孔から出る硫化水素を利用して生きる深海生物など、ごく少数の極限環境生物を除いて、地球上のほぼすべての生物は太陽をエネルギー源としている。トラやサメのような頂点捕食者もしかりだ。陸上の植物や海洋の植物プランクトンなどが光合成によって作り出した有機物を、複雑な食物網を通じて利用している。

光合成は生物にとって欠かせない過程だが、そのエネルギー変換効率は高くない。植物に降り注ぐ太陽光のうち、実際に有機物の生成に利用されるのはわずか1%程度なのだ。人類が宇宙で自給自足生活を営むためには、できるだけ少ない資源で食料を生産することが不可欠になるため、光合成の効率の悪さは大きな問題となる。

また、地球上の人口が増加し、同じ面積の土地からより多くの食物を生産する必要が生じている今、エネルギーの効率的な利用は重要な課題だ。

一部の科学者は、この問題の解決策として、作物の遺伝子を操作して光合成の効率を高めようとしているが、今回の論文を発表した研究チームが考えているのは、もっと変わった方法である。生物による光合成を、人工光合成と呼ばれる人工的なプロセスに置き換えるのだ。人工光合成という言葉は以前からあり、太陽光や水や二酸化炭素を、別の化学物質に置き換えるさまざまなアプローチが提案されている。今回の研究は、人工光合成システムを一般的な食用作物の栽培と組み合わせる初めての試みだという。

このシステムの基礎にあるのは電解槽での電気分解だ。研究チームは今回、太陽電池からの電流を利用して、二酸化炭素や水などから酸素や酢酸塩(炭素ベースの単純な化合物)を生成する、2段階の電気分解システムを作った。

彼らは、こうして作った酢酸塩を、クラミドモナス(Chlamydomonas reinhardtii)という緑藻や、キノコを作る菌類、栄養酵母に与えた。

その結果、どの生物も、太陽光や光合成由来の炭素がなくても、暗闇の中で酢酸塩を取り込んで成長することができた。

光合成と比較すると、人工光合成は驚くほど効率がよかった。人工光合成を利用した緑藻は、通常の光合成の約4倍の効率で太陽エネルギーをバイオマスに変換することができた。また、人工光合成を利用して培養した酵母では、エネルギー効率が約18倍も高かった。

「これは、自然の経路ではなく人工的な経路を利用することの重要な利点の1つです」とジャオ氏は言う。

暗闇の中で作物を育てる?

科学者たちは以前から、クラミドモナスが暗闇の中で酢酸塩を取り込んで成長できることを知っていた。クラミドモナスは混合栄養生物で、光合成で自分の食物を作ることも、他の植物が生産した有機物を食べることもできる。しかし、論文の上席著者である米カリフォルニア大学リバーサイド校のロバート・ジンカーソン氏によれば、クラミドモナスが生物学的な光合成由来ではない酢酸塩で成長したのはこれが初めてだという。「藻類や植物のような光合成生物が進化して以来初めて、光合成を利用せずに成長したのです」

光合成に頼らずに藻類を育てることに成功した研究者たちは、より難しい問題に目を向けた。同じようにして作物を育てることはできるだろうか?

最初の実験の成果は上々だった。研究者らは暗闇の中、酢酸塩を含む懸濁液の中でレタスの組織を培養し、外部から供給される炭素源を取り込んで代謝できることを確認した。

彼らはさらに、レタス、イネ、キャノーラ(アブラナ)、トマトなどを明るいところで栽培し、酢酸塩を補給したところ、植物が酢酸塩を組織に取り込むことを確認できた。炭素13(炭素の重い同位体)で標識した酢酸塩を追跡したところ、炭素13がアミノ酸にも糖にも含まれていることがわかり、植物が酢酸塩をさまざまな代謝過程に利用していることが示唆された。

とはいえ、この研究は、植物が太陽光のない環境で酢酸塩のみで成長できることを示したものではない。実際、レタスを使った実験では、酢酸塩が多すぎると植物の成長が阻害されることが示されている。ジンカーソン氏の研究室は、現在、遺伝子操作と品種改良により酢酸塩に耐性のある植物を作り出そうとしている。人工光合成による手法が、植物の成長と食料生産をしっかりサポートできるようになるためには、酢酸塩への耐性を持たせる必要があるのだ。

今回の研究成果について、米ブレイクスルー研究所の食品・農業アナリストであるエマ・コバク氏は「屋内での植物生産に酢酸塩を養分として利用できるようにするための第一歩」であると言う。それが可能になれば、屋内農場の光量を下げることができ、農場運営に必要なエネルギーを削減できるかもしれない。しかしコバク氏は、光量の少ない条件下でも酢酸塩を使って植物がしっかり育つようにするためには「飛躍的な進歩が必要でしょう」と言う。

米カリフォルニア大学バークレー校で、光合成の効率を高めるための植物の遺伝子操作の研究をしているエバン・グルーバー氏も同じ考えだ。「今回の研究は、植物が酢酸塩を取り込めることを示していますが、それは植物が酢酸塩で成長できることや、十分な量の食物や燃料や医薬品を合成できることの証拠ではありません」と彼は言う。特に後者を実現するためには「植物を完全に再プログラムする」必要があるという。

同時にグルーバー氏は、この論文にワクワクしたという。「地球以外の見知らぬ環境や、従来の方法では農業ができないような環境でも、光と炭素をとらえることができるかもしれないからです」

深宇宙食料チャレンジ

人工光合成の技術が最初に応用されるのは、地球外の環境かもしれない。NASAは現在、長期宇宙ミッションで宇宙飛行士に食事を提供するための革新的なアイデアを提案したグループに賞金を授与するコンテスト『深宇宙食料チャレンジ(Deep Space Food Challenge)』を開催している。研究チームは人工光合成のアイデアでこのコンテストに応募した。2021年秋、彼らは米国の18チームの1つとして一次予選を通過した。二次予選では、実際に食料を生産するプロトタイプを作ることが要求される。受賞者は来年発表される予定だ。

このコンテストに勝ったとしても、将来の宇宙ミッションへの採用が決まるわけではない。NASAのエイムズ研究所の上級研究員であるリン・ロスチャイルド氏は、今回の研究には関与していないが、まずは多くの技術的課題を解決する必要があると言う。カギとなるのは重量だ。人工光合成を行うためには、専用の太陽電池パネルや電解槽などの新しい装置を宇宙に運ぶ必要がある。

一方でロスチャイルド氏は、光合成のような基本的な生物学プロセスを再設計して宇宙や地球上で応用する方法については、オープンな心を持ち続けることが大切だと言う。「もしかすると、今の私たちには想像もできないような見返りがあるかもしれないのですから」

文=Madeleine Stone/訳=三枝小夜子(ナショナル ジオグラフィック日本版サイトで2022年8月15日公開)

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輝度ムラ補正、USB Type-C入力、KVMまで付いたデザイナー向け4Kモニターが10万円切り!BenQ「PD2705U」 - PC Watch

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画質も使い勝手もコストも大事なリアルクリエイターに贈る現実解の4Kモニター

BenQのAQCOLORシリーズの最新モデル「PD2705U」。4K解像度、sRGB/Rec.709カバー率99%、HDR10対応といった基本仕様をベースに高画質を実現。さらに、上位のPD2725Uの優れた設計を継承、一部機能を強化した意欲的なクリエイター向け製品だ

 PCのスペックは割と「大は小を兼ねる」ことが多いが、液晶モニターではそれが通用しないことが多い。例えばゲーム向けとクリエイティブワーク向けでは要求されるスペックに違いがありすぎ、そのすべてをカバーできるモニターは(筆者の知る限り)ない。

 ゲームならリフレッシュレートや応答速度、暗部強調といった機能が有用だが、クリエイティブ系ワーク向きなら表示できる色域や色の正確さ、色ムラのなさなどが重要になる。

 今回紹介するBenQ「PD2705U」は、27型の4K IPSパネルを採用したデザイナー向けブランド“AQCOLOR”シリーズの最新モデルだ。

 BenQのデザイナー向け4K液晶というとロングセラーのスタンダードモデル「PD2700U」や、昨年レビューした高機能モデル「PD2725U」が存在しており、PD2705Uは前者の後継モデル。しかし、PD2725Uのエッセンスを可能な限り取り込んで大きな進化を遂げている。それでいてコスト面も意識しており、実売で3万円程度安い(PD2725Uは実売12万円台、PD2705Uは実売8〜9万円前後)。

下位モデルながら使い勝手も改善

 PD2705Uで新たに追加された要素もある。

(1)モニター側面に便利なポート類を装備

 モニター右側面のヘッドフォン&USBポートは、PD2700UにもPD2725Uにもなかった機能だ。ヘッドフォン端子がアクセスしにくい背面にあったPD2725Uとは対照的に、PD2705Uではモニター右側面に出たことで使い勝手が格段に向上。このUSB Type-AおよびType-Cポートは、USBメモリのみならず、クリエイティブ系アプリにつきもののドングルをサッと挿したい時にも有効だ。

 このUSBポートの速度はデフォルトでUSB 2.0(480Mbps)だが、OSDでUSB 3.0に変更することもできる。ただUSB 3.0にした場合、4K表示時のリフレッシュレートが30Hzに落ちてしまう(帯域の問題)。ストレージよりも入力デバイスやオーディオ、ドングルといった速度が重視されないUSBデバイス向けだ。

右側面にUSBポートやヘッドフォン端子を設けたことで、PD2725Uよりも使い勝手が向上している。“抜き差し”が頻発する現場を経験した方なら、その意義はすぐに分かるはず
側面のUSBポートの速度はデフォルトがUSB 2.0だが、USB 3.0仕様にすることもできる。ただし4K表示時のリフレッシュレートが30Hzになるので、USB 2.0のままで使うメリットの方が大きい

(2) カラー認証プログラムの拡大

 今時のクリエイター向け液晶モニターは工場出荷時の個別キャリブレーション済みなのはベースライン。CalMANやPantoneといった外部機関によるカラー認証も取得しているのが普通だ。

 PD2705UもCalMAN認証やPantoneカラー認証を取得しているが、PD2725Uの時にはなかった「Pantone SkinTone Validated」認証も取得した。これはPantone SkinToneガイドで定義された“肌色”を忠実に表現できるモニターであることを示している。

 BenQはこのPANTONE SkinTone Validatedプログラムと提携した初期の1社であり、PD2705Uにこの認証が追加されたのも当然の流れと言える。被写体に人物が多いという人はぜひ試していただきたいものだ。

 また、色とは関係はないがPD2705Uではブルーライト軽減やフリッカーフリー機能について、テュフ・ラインランド(TUV)社の認証も取得している。PD2725Uでは単に記載がなかっただけの可能性もあるが、長時間眼を酷使しやすいクリエイターにとっては“より安心して使える”機能の証明が付いたといったところだろう。

PD2705Uの認証一覧。CalMANやPantoneはPD2725Uと共通だが、PD2705UではPantone Skintone Validatedが追加。さらにフリッカーフリーやブルーライト軽減機能についてもTUV社による認証を取得している

一段上の作業環境を構築できる

 ノートPCのディスプレイはどんどん品質が良くなってきているが、どうしても狭さが作業を滞らせやすい。コンテンツ全体をざっくり見る程度なら小さいモニターでもよいが、広い範囲で細かいディテールを見ようとすると、やはり27型4Kくらいの大きさがないと辛い(老眼的にも)。

 今回筆者は主にMacBook AirとPD2705Uを組み合わせて使用したが、特に違和感なくLightroom ClassicやPremiere Pro等で作業することができた。DCI-P3やDisplay P3といった今時のデバイス向けカラーモードはないが、sRGBやRec.709のコンテンツをメインに手がけているクリエイターは多いはず。

 それならば、sRGB/Rec.709を高画質で表示できて、多機能でありつつもコストを抑えることができる本機は、モニター選びの現実解となり得るのではなかろうか。

より大きな31.5型パネルを用いた姉妹モデル「PD3205U」も発売中だ。こちらは実売10万円前後で流通している

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『Call of Duty: Modern Warfare II』 キャンペーン早期アクセス - PlayStation Japan

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Monday, August 29, 2022

人生初のUbuntuがメイン環境へ!夏休みの工作でCore i9-12900搭載ミニPCを組む【後編】 - PC Watch

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メイン環境となったUbuntu 22.04 LTS Desktop秀丸を使わないで済むよう、geditの行番号を折り返した行もカウントする仕様に変更のため用意したbuild環境。buildはできたが、肝心の部分はgeditのコードではなくGTKの中と分かり頓挫(笑)

 以下の関連記事にあるように、前編ではCore i9-12900マシンを組み、試しでChrome OS Flexを入れ、軽くCPUの温度や冷却ファンの動作音、CPUのパフォーマンスを確認した。後編ではいよいよ本番用のOSをインストールして仕事環境を構築してみたい。

Ubuntu 22.04 LTS Desktopをインストール。24型+14型の上下マルチモニター運用

 前編の最後にChrome OS Flexを入れた後、数日そのままの状態で使っていたが意外といける。Photoshopなど画像処理系だけM1 Mac miniに残したこともあり、元々多くの業務系がChrome上だったので十分と言ったところ。

 あまりにも便利なので、Linux環境を整えだしたところで「いや違う。このOSがメインじゃない」と思い留まり、本番用のOSをインストールすることにした。

 さて、本番用のOSはWindowsではなくUbuntu 22.04 LTS Desktopを選んだ。理由はWindowsに飽きた(笑)のと、事前にThinkPad 13へ入れ、そこそこ使っていたのだが、別にmacOSがあるのなら何も困らないということが分かったためだ。もちろんWSL2経由ではなく素のままでdocker/docker-composeが使えるという最大の利点もある。

 長年、メインの環境はWindowsかmacOSだったが、Ubuntuになるのは今回が初! おそらく5〜10年前ならまだまだアプリ主体だったので無理だったと思う。しかし今はほとんどChrome上と、Visual Studio Code、そしてUnix的なコマンドで過ごしているので可能になったとも言える。

 Ubuntuのインストール自体はISOイメージをダウンロードし、USBメモリに焼いてPCを起動。ウィザードに従ってインストールと簡単なので省略。とりあえずの環境設定は以下の記事の通りコピペした。

 新規でインストールした大物アプリは「Chrome」、「Visual Studio Code」、「FileZilla」。Wine関連は「秀丸」と「WinSCP」。これでサクッと業務可能になった。

 実際触ってみると、Google Octane 2.0がM1 Mac miniの7.4万を遥かに上回る9.6万と爆速のためOffice(Google Workspace/Office Online)系も含めサイトアクセスは快適そのもの。オフラインでのOffice系は、標準でインストールされているLibreOfficeをたまに使っているが、筆者の用途では今のところ特に問題は発生していない。

自宅の仕事環境。メインモニターBenQ SW240(上)/14型モバイルモニター(下)。Magic Trackpadは左、Magic Mouseは右。右側にあるのはM1 iPad Pro 12.9とMagic Trackpad 2。見えてないがその横に第9世代Core i7搭載のMacBook Pro 16。この2つはUniversal Controlでつながっている。左側には見えていないが3rdモニターがある。肝心のASRock DeskMeet B660は、机の下なので見えない

 周辺機関連はBenQ SW240がメインモニター、サブはフルHD14型のモバイルモニターをメインの下へ少し傾けて設置。一般的な左右のマルチモニターではなく上下にしたのは、個人差もあるだろうが視線の動きが少なく、楽なのが理由だ。

 サブ側にGmail、カレンダー、Slack、Messenger、iCloud(macOSのメモと同期)、OneDriveなど業務用のタブが並んでおり、メインモニターで作業中でも即アクセスできるようになっている。メイン側は仮想デスクトップを使い、1つは原稿など通常用、ほかはプロジェクトごとにドキュメント類、Visual Studio Codeと動作確認用のChromeやTerminalが並んでいる。

 メインモニターに接続しているM1 Mac miniは、マウス/キーボードともにBluetoothにして、使わないときは机近くに片付けている。3番目のモニターにも接続しているので、ちょい使いの時は、SW240の入力を切り替えずにそのモニター上で操作する。

 また一時的にDisplayLinkを使いサブモニターに接続していたが、ドライバをここからダウンロードして問題なく動作。遅延もなく普通のディスプレイ出力と変わらない描画だった。

 操作系デバイスは、Apple Magic MouseとMagic Tackpadで、どちらも初代。キーボードも含め一番触れる部分であり、ここが妙だと作業効率が大幅に低下する。幸いどちらもmacOSで使っているかのごとく快適に動作する。しかし、Magic MouseはmacOS上より垂直スクロールが鈍く、水平スクロールがセンシティブで今一歩だ。

 またKernel Moduleが用意されており、以下のような調整も可能だ。一般的なポインタの移動速度、2本または3本指での動き、スクロールの向きなどは、設定→マウスとタッチパッドで調節できる。

sudo rmmod hid_magicmouse
sudo modprobe hid_magicmouse emulate_3button=0 scroll_acceleration=1 scroll_speed=55

 キーボードは写真から分かるようにバックライト付き(茶軸)。部屋が間接照明のみなので、ノートPCも含めバックライトがないと使いづらい。もともとmacOSで使っていたが、UbuntuへUSBで接続している。後はAudio系(Audioengine A2+)もMac miniからこちらに移した。Web会議はノートPCで行なうためカメラはない。

 Windowsに関してはM1 Mac miniの頃から2つ前のメインマシン、第10世代Core i5搭載のIntel NUCにリモートデスクトップ(RDP)接続している。

 昔はVMを使いメインOS上で動かしていたが、筆者の場合、ほぼ自宅。Windowsマシンはあり余っているので、それへRDP接続すれば事足る的な発想だ。UbuntuにはRDPサーバー/クライアントどちらも入っており、簡単にWindowsへ接続できる。

Ubuntu標準搭載のRDPクライアント。2つ前のメインマシン、第10世代Core i5搭載Intel NUCへ接続。このマシンはモニターもHIDも接続していない

 そこそこ環境が整ったところで思い出したのがスキャナ。複合機の「ブラザー MFC-J903N」を使っているのだが、たまに紙で印刷した書類にサインしてPDFで戻すというのがあるので必要。探すと標準で「ドキュメントスキャナー」アプリがあり、ネットワーク上のデバイスを自動的に検索、あっけなくスキャンできた。

自動的にネットワーク上から「ブラザー MFC-J903N」を検索

 最後はNASのマウント。通常、ファイルアプリからマウントするとSMBになるのだが、これだとなぜかファイルアプリからドラッグ&ドロップでVisual Studio Codeに落としてもファイルが開かない。

 そこでsshfsで別途マウントすることにした。以下の例だとホームディレクトリへnasというフォルダを作り、そこへマウントしている。この場合、当然NAS側でsshの設定が必要となる。

sshfs -o allow_other user@192.168.xxxx.xxxx:/share/DATA/works ~/nas

 ついでにRaspberry Pi4で動作しているWebサーバーへも同じくこの方法でマウント。SFTPせずにファイルアプリの操作だけで済むようにした。

問題点や工夫など。E/Pコア対応はひと手間必要

 さて、気になるCore i9-12900(Alder LakeのE/Pコア)対応だが、調べて見るとUbuntu 22.04 LTS標準のKernelバージョン5.15では完全に対応しておらず、Ubuntu公式によると5.16以降が必要とのこと。いきなり問題発生だ。

 幸いKernelを入れ替える方法は用意されており、「Ubuntu Mainline Kernel Installer」を使えばGUIで操作可能。インストールは以下の通り。

sudo add-apt-repository ppa:cappelikan/ppa
sudo apt update
sudo apt -y install mainline
Ubuntu Mainline Kernel Installer。E/PコアはKernelのバージョン5.16以降で対応とのこと。現在は5.19.2が入っている

 起動すると、好きなバージョンのKernelをインストールできる(再起動が必要)。当初は5.18.15を入れていたが、現在は5.19.2が入っている。

 システムモニターで確認したが、どれがEコアでどれがPコアか分からないこともあり、本当に機能しているかは不明だが、Ubuntu公式の言葉を信じることにする。

 次にしばらく使っていると何かの拍子でファンが思いっきり回り出し、CPUの温度が90℃超え。特に負荷のかかる処理をしていなかったのだが、システムモニターを見ると犯人はChrome。Chromeを落とすとこの現象は収まった。このCPU100%貼り付き問題、どうやらLinux版Chromeだけの症状らしく、Windows/macOS版では経験したことがない。

左側の山はdocker build中。この時CPUの温度は最高60℃ほど(通常は35℃前後)。Chromeの暴走が始まると100%へ貼り付いたままになり90℃を超える

 また発生したので、次はChromeのその他のツール→タスクマネージャーでどの部分か調べたところ、とある広告だった。確かにそのタスクを終了すると何事もなく動き出す。

 その後も様子を見ていると、なぜそんなにCPUを食うのか理由は不明だが、とにかくCPU使用率が高い多くは広告。仕方なく広告ブロック拡張機能を導入した。以降この現象は発生していない。結構前からあるバグらしいが、さすがに修正してほしいところ。なお、CPU温度の監視には「Hardware Sensors Indicator」をインストールしている。

 次に発生した問題はWine。おそらくLinux/Windows間の画面マッピング関係だろうが、DisplayPort側のモニターでアプリを動かすと正常、HDMI側のモニターではアプリは起動するものの、その後まったく動かなくなる。

 これもあってメインのSW240にはDisplayPort→HDMI変換ケーブルを使って接続している。サブ側は先に書いた通りChromeのみ。業務用のタブが並んでいるだけで、Wineでのアプリは使わないので大丈夫だ。参考までにDisplayLinkで接続したモニターでは問題なく動作した。

 Wine関連はもう1つ問題が発生。32bit/64bit版秀丸が何かの拍子でLinuxへの(からの)コピペができなくなる。ThinkPad 13上のUbuntu@Kernel 5.15では今のところ出ていないので、Kernelの関係かもしれない。いったん終了して起動し直せば大丈夫なのだがさすがに不便。

 筆者が秀丸を使うのは秀丸依存ではなく、単に幅半角80文字の時、折返しの行も行番号をカウント、何行書いたかパット見分からるからというだけ。そのため、macOSでは同様の機能を持つmiに乗り換えている。geditも含む一般的なエディタは折り返した行はカウントしないのでこれには対応できない(このような需要は日本語でしかも一部なので当然だが)。

 当初はほぼgeditで書き、そろそろ上がるかな的なタイミングで秀丸を使い確認していたが、今はhtml/css/Javascriptを使い原稿を読み込み、行数をカウント/表示する簡単なWebページを作って確認している(lc -w80 原稿.txtで行番号を表示するcliでもいいのだが。※lcはline countの略)。

 これでもう秀丸を使う必要はない。どうでもいい人にとってはバカバカしい話だろうが、友人のライターもChrome OS Flexで原稿を書く時、これができないとぼやいていたので、若干の需要はあるかもしれない。

 時間があればWebベースでこれに対応可能なエディタを作ってみたいところ。Javascriptを使ったエディタのライブラリがいろいろあるので、やればできそうな感じだ。

html/css/Javascriptで作った幅固定文字数で折り返した行も含めて何行かをカウントするWebサイト。エンジンは小山氏@Leptonが作成。筆者は見栄えや機能を追加しただけ。同様の問題を抱える友人のライターなどと共有している

 ちょっとしたことだがmacOSの環境に合わせたのは、Quick Lookと執筆用のフォント。前者はファインダーでファイルを選択、[Space]キーを押すとその内容を表示する機能だ。テキスト、画像、PDFはもちろん、完全ではないがOffice系のファイルも見ることができる。これ意外と便利でいつも使っているのだが、相当する機能が標準ではない。探すと「gnome-sushi」がそれだったのでインストール。

sudo apt install gnome-sushi

 これで同様に[Space]キーを押せば見れるようになった。ただ1つ残念なのは、Quick Lookはファインダーだけでなく、添付やアップロードなどでファイルを選択する時にも有効。確認できるため事前にミスを防げるのだが、このgnome-sushiはファイルアプリでしか有効にならない。

 後者は執筆やコーディング時にエディタで指定しているフォント「源真ゴシック 等幅 Normal」。ここからダウンロードしてインストールすればUbuntuでも使えるようになる。

 あと、PhotoshopはM1 Mac miniでと書いたが、例えば画像のある部分にモザイクを入れるために切り替えるのは面倒なので「Glimpse Image Editor」をインストールした。Kritaなどいろいろ画像処理アプリを試したものの、満足はしていないが結局残ったのがこれだった。

 モニターのキャリブレーションに関しては、Mac mini側からSW240をハードウェアキャリブレーションできるため、標準で入っているAdobe RGB(1998)のProfileを設定→カラーでそのまま指定している。SW240はAdobe RGB 99%だが、Ubuntu側は画像処理用ではないため若干の誤差は気にしない。もちろんサブモニター側はDisplayCALで調整済みだ。

Glimpse Image Editor。モザイク処理などM1 Mac mini側のPhotoshopを使うまでもない時に使用

爆速度は!?

 OSが違うため共通で使えるGeekbench 5の結果を、Core i9-12900、M1 Mac mini、M1 Max Mac Studio(友人に測定をお願い)で見てみたい。なお、Core i9はメモリをA1+B1からA2+B2にした時の結果となる(後者の方が明らかに速くなる)。GPUに関してはiGPUと比べるまでもないので省略(笑)。

 結果はご覧の通り。少なくともCPUに関してはシングル/マルチともに発熱や消費電力を無視すればCore i9-12900の圧勝。前編でも書いた様に「当然買い替え(買い増し)になるとこれ(M1 Mac mini)より速いことが最低条件」はクリアしたことになる。

 対Mac Studioで見ると、M1 Max(10CPU/24GPU/メモリ32GB/SSD 512GBモデルが27万8,800円)。半値の約13万円でこれだけのパフォーマンスなので筆者的には大満足。同じく前編でも書いた「GPUは映れば何でもOK、ただしCPUは爆速に限る!」を達成だ。

 逆に言えば、プラス倍の部分であのdGPUに迫るiGPU、ユニファイドメモリ、Neural Engine、Thunderbolt 4、映像/サウンド……などを考えると妥当な価格ではないだろうか。

 ケースの関係からCore i9-12900のわりにコンパクトな冷却ファン(Ainex IS-40X-V2)しか入らなかったので気になっていたCPUの温度は、通常処理で34〜40℃未満。dockerのbuildで最大60℃程度。ベンチマークテストなど高負荷が続く状態で60〜70℃。先に書いたChrome CPU 100%貼りつき問題の時だけ90℃を少し超えた。

 さすがに60℃を超えるとファンの音が若干うるさいものの、これまで実際使ってきたシーンでは上がっても瞬時なので気になったことはあまりない。それだけやってることのわりにパワーが余っているという話なのだが……。


 実は8月10日にはシステムの移行が終わっており、すでに数週間ほどUbuntu上で仕事をしている。連載で載せた「NEC Mate タイプMC<MC-C>」と「Beelink SER5 5600H」の記事もUbuntu上で秀丸もしくはgeditを使って執筆。

 その間、M1 Mac mini上のPhotoshopを使ったのは、記事の物撮りと別件の撮影。どちらもRAWなので現像後、必要な処理をした。やはりほぼPhotoshop専用機で使うと出番はかなり少ない感じだ。

 仕事ではxlsx/pptx/PDFなどが飛び交い、Slackは結構な頻度でメッセージをやり取りし、docker-compose down/up -dやgit pull/pushは日常茶飯事。Visual Studio Codeは仮想デスクトップ2つ分=2プロジェクト同時進行と、それなりに忙しい日々なのだが、先に上げたトラブル以外は特に何もなく安定動作している。再起動もKernelの入れ替え以外では行なっていない。updateもすぐ終わり仕事の邪魔をすることもない。なかなか快適な環境だ。

 今回はM1 Max Mac StudioよりCPUだけでも速く! と欲張ったのでCore i9-12900になっているが、第4世代以降程度で余ってるPCなどがあれば、WindowsでもmacOSでもない、Ubuntuを試して見てはいかがだろうか?事務職よりはエンジニア系の人にお勧めしたいOSだ。

 これで2022年夏休みの工作は無事終了。次はM3? Macに戻るのか、第14世代の最速CPUにするのか、どうなることやら……(完)。

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『リック・ヘンダーソン』トレーラー - PlayStation Japan

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GARMIN FOREATHLETE 45をカスタマイズしてみた。 | やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー - 楽天ブログ - rakuten.co.jp

tosokpopo.blogspot.com 文字盤にガラスフィルムを貼った。
コネクタに防塵カバーを付けた。

それだけだが、長く愛用しようという気持ちが高まった。
今は走らなくても毎日装着していて、日々の健康チェックに役立てている。
歩数計は全くもって役に立たない(多くカウントする)がwww


密林で注文した、ガラスフィルムと防塵カバーであります。

商品レビューで、ガラスフィルムが貼りつかなかったと書いている人がいるが、型番が違うから当たり前でしょ。そこは要チェックだ。

ガラスフィルムによっては、対応機種がFOREATHLETE45Sのみのものもあった。45も45Sも一緒やにかと思うのだが、慎重を期して45、45S両方に対応している商品を選んだ。

防塵カバーは10個も要らないのだがw、単品売りがないので仕方がない。


ガラスフィルム貼り付けキットは、2回分が同梱してある。

1:ウェットで拭いて、2:ドライで拭き上げてから、3:ガラスフィルムの貼付面の保護フィルムを剥がして文字盤に貼る、という流れ。青いのはガイドシール(役に立った)。

1:袋を破くとまずウェットではないw デジカメのレンズクリーナー液を持っているので使ってみた。それから2:の乾拭き。ホコリひとつ残さずピカピカにする。

3:が一番難しい。2回貼り直して3回目でようやく満足する位置に貼りついた。文字盤に対してガラスフィルムがほんのわずか小さく、位置が偏ることがあるのだ。

せっかくなので、ど真ん中に貼りたいでしょ。ガイドシールがあれば、貼り合わせ前の微調整が楽だ。とってもきれいに貼り合わせることができた。キモは文字盤の拭き上げだと思う。


防塵カバーは、はめ込んで終了。毎日手首に付けていると、いつの間にか細かいところに汚れが溜まっている。少し掃除した。

これで、外部からの衝撃にも水の浸入にも強くなったぞ。安心して普段使いができるようになった。

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Sunday, August 28, 2022

深宇宙追跡技術グループ | 宇宙科学研究所 - JAXA 宇宙科学研究所

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深宇宙追跡技術グループは深宇宙機の追跡及び軌道決定に関する地上系技術の開発と、深宇宙プロジェクト(プリプロジェクトなども含む)に対する技術支援を行うグループです。グループ員は、深宇宙通信や深宇宙軌道決定が専門の工学系研究者と、電波天文学や電波科学が専門の理学系研究者により構成されています。本稿ではこれまでの活動の例と今後のビジョンについてご紹介します。

日本における深宇宙軌道決定ソフトウェアの開発は、1985年に打ち上げられた日本初の深宇宙機「さきがけ」に端を発します。1960 ~ 70年代にNASA/JPLの主任研究員としてバイキング・ボイジャー計画の軌道決定を担当された西村敏充先生が1981年に宇宙科学研究所に着任されました。西村先生の主導で富士通の協力も得て5年間の期間をかけて軌道決定ソフトウェア「I SSOP*1」を開発し、「さきがけ」の運用に使用しました。

その後深宇宙機の打上げの度に軌道決定の機能は強化され、現在に至るまでJAXAの深宇宙軌道決定基盤ソフトウェアとして「ISSOP」の開発が継続しています。最先端の軌道決定技術を先行的に実証する目的で、JAXAインハウスの軌道決定ソフトウェア「DMOODS*2」の開発が2010年から始まりました。IKAROSでは、電波干渉技術を用いた高精度軌道決定手法であるDDOR*3機能を日本で初めて実装し、本ソフトウェアでその性能を実証しました。実証されたDDOR観測モデルは「はやぶさ2」打上げに向けて「ISSOP」に技術移転され、イオンエンジン運転中の軌道決定や、リュウグウ到着前の精密誘導など、「はやぶさ2」の運用で効果を発揮しました。リュウグウ滞在中にはLIDARと光学観測を用いて小惑星の軌道・重力場と探査機の軌道を同時推定する機能を「DMOODS」で実証しました。この機能は「火星衛星探査計画(MMX)」に向けて「ISSOP」に実装される事になっており、フォボスの近傍運用で利用される予定です。この例は、JAXAにおける先行的インハウス開発と、それを産業界に展開し安定的な定常運用に繋げるループの有効性を示す好例であると言えます。今後は「DMOODS」を国内外の深宇宙ユーザーに公開し利用拡大を図ることにより、NASA/JPLのような重層的な軌道決定コミュニティを日本でも育成することを目標としています。

深宇宙地上局における送受信系、電波記録系の開発も本グループが貢献する活動の一つです。美笹深宇宙探査用地上局開発プロジェクト(GREAT)では、本グループのメンバーがKa帯低雑音受信系の開発において主導的役割を果たしました。メーカー主導で開発が行われた送受信モデムや固体電力増幅装置についても、JAXA側インテグの立場でプロジェクトに貢献しました。高精度な深宇宙軌道決定実現のためには地上局アンテナ位置を数cmの精度で求める必要があります。電波天文観測用に開発されたIF信号系とDDOR計測用に開発されたデジタルバックエンドシステムを組み合わせて、アンテナ位置計測のための測地VLBIを行うシステムを整備しました。その後測地VLBIを定期的に実施する事により、高い地上局位置精度が維持されています。開発されたシステムを国内研究者が電波天文学・電波科学観測に活用する体制も整えられており、科学成果の創出につながっています。現在のシステムは受信機能に特化していますが、今後送信機能も付加し、衛星のテレメトリ・コマンド運用のモデム機能を後段の汎用PCでソフトウェア処理により実現するシステムの開発を目標にしています。

追跡ネットワーク技術センターや国際宇宙探査センターと協力の上、当グループが主導して、JAXA深宇宙ネットワークの将来構想の検討が行われています。2020年代の深宇宙ユーザー動向に基づき地上局の運用負荷を調査したところ、少なくても2028年度まで臼田局を延命しないと要求を満たせないことが明らかになりつつあります。今後延命に向けた具体策の検討を加速する予定です。

海外深宇宙局ネットワークとの国際協力体制の構築も本グループの役割の一つです。JAXA地上局運用の余剰時間を海外地上局との間でバーターにより融通しあう協定を昨年度までにNASAとESAとの間で締結しました。世界の深宇宙局の局配置を俯瞰すると、東アジアに位置する日本は地理的にユニークな価値を有しています。例えば過去には火星探査機InSightの火星到着時に日本局によるDDOR計測が必要であったため協力要請(その後、打上げ延期により要請はキャンセル)があったり、今年打上げのNASAの新型宇宙船ORIONの地球帰還時に日本局での3-wayドップラ受信が求められていたりする事例が挙げられます。今年度も様々な探査機の運用の打診が内々に届いていますが、その際に日本側で迅速に対応できる体制の構築が課題になっています。どのような探査機でも対応できる仮想汎用衛星を局運用データベースに設定する対策を検討しています。

図

深宇宙追跡技術グループと他の組織・部署との関係。

*1 ISSOP:ISAS Orbit determination Program
*2 DMOODS: Deep-space Multi-Object Orbit Determination System
*3 DDOR:Delta Differential One-Way Ranging

【 ISASニュース 2022年8月号(No.497) 掲載】

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DuckDuckGo、プライバシー重視のメール転送サービスをパブリックベータで提供開始 - CIOニュース:CIO Magazine - Nikkei Business Publications

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TOPセキュリティ > DuckDuckGo、プライバシー重視のメール転送サービスを...

セキュリティ

 Web利用者の間でプライバシーへの意識が高まりつつある。現在のインターネットにプライバシーが欠けていることへの意識、と言った方がよいかもしれない。米DuckDuckGoはこうした懸念に対処するためのサービスを手がける企業で、プライバシー保護を重視した検索エンジンや、iOS/Android用のWebブラウザーアプリを提供しているほか、2022年4月にはMac用のWebブラウザーの提供にも乗り出した。そして今度は、メール転送サービス「DuckDuckGo Email Protection」をパブリックベータ版として公開した。

Credit: DuckDuckGo

Credit: DuckDuckGo

 DuckDuckGo Email Protectionはトラッキング目的でメールに埋め込まれている要素を自動で削除してくれるメール転送サービス。利用者はduck.comというドメインのアドレスを取得し、このアドレスに届いたメールからトラッキング要素を削除して、自分が普段使っているアドレスに転送できる。トラッキング要素の削除状況を確認できる機能もある。

 またduck.comドメインのアドレスは、メインのアドレスとは別に、ユーザー名の部分をランダムな文字列に変えた追加のサブアドレスを自動生成して取得できる機能もある。メインのアドレスを外部に伝えずに済むほか、サブアドレスが不要になったらいつでも削除できる。「10MinuteMail.com」のような使い捨てメールアドレスサービスの進化版とも言える機能だ。

 DuckDuckGo Email Protectionはこれまでウェイティングリスト方式のプライベートベータ版として提供されていたが、このたびパブリックベータ版として希望者が誰でも利用できるようになった。利用登録はDuckDuckGoの拡張機能を導入済みのWebブラウザー(Firefox/Chrome/Edge/Brave)か、Mac用のDuckDuckGoブラウザー、またはiOS/Android用のDuckDuckGoアプリから行える。

(了)

翻訳:内山卓則=ニューズフロント

記事原文(英語)はこちら

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MacBook Proの“ノッチ”でマウス操作が遅くなる? Windowsで再現、明治大が1万回以上テストし検証 - ITmedia NEWS

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Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 明治大学宮下研究室の研究チームが発表した「ノッチがポインティングの操作時間に与える影響」は、MacBook Pro(2021)に搭載するノッチがマウス操作に与える影響を検証した論文だ。ノッチによって、マウスの操作時間とエラー率に与える影響を調査した。

MacBook Pro(2021)のノッチ領域

 MacBook Pro(2021)にはディスプレイの上端中央にノッチ(描画が行われない黒い領域)が配置されている。21年の出来事であり、一部で話題になったことから記憶に残っている人もいるだろう。このノッチ、見た目が目障りなだけでなく、メニューバーを隠したり、マウス操作のカーソルを隠したりして実用的にも邪魔なタイミングが発生する。

 そこで今回は画面上端にあるターゲットから、同じく画面上端にある他のターゲットを選択する場合(例えば、メニューバーの「ファイル」項目を選択後、「検索」項目を選択する場合)、ノッチが操作時間に与える影響やエラー率を調査した。

 実験はMacBook Proを使用するのではなく、ノッチ領域(実寸)とターゲット領域を示した専用システムを作成してWindows搭載PCで行った。参加者は12人、全て右利きでマウスを操作する。

 参加者には、開始ターゲット(下記画像ではピンクもしくは赤領域)をクリックしてもらい、移動して終了ターゲット(下記画像では緑領域)をクリックしてもらう。できるかぎり速く正確にタスクを行ってもらうよう要求し、終了ターゲットをクリックしたら成功、それ以外は失敗(エラー)とした。

 条件は、開始ターゲットと終了ターゲット間の内側にノッチが配置された条件と、外側に設置された条件の2種類を用意した。開始ターゲットから終了ターゲットまでの距離も、100mmと200mmの2種類の条件を用意した。また終了ターゲットの領域の幅や、ノッチから終了ターゲットまでの距離も複数用意した。

ピンク領域が開始ターゲット、緑領域が終了ターゲット、黒領域がノッチ
(i)開始ターゲットと終了ターゲットの間にノッチがある条件、(ii)開始ターゲットと終了ターゲットの外側にノッチがある条件

 このテストを1人当たり1200回ランダムに実施。1万4400回の計測データが得られた。分析した結果、エラーとなった回数は563回(3.91%)であった。

 エラーを除いた1万3837回を分析した結果、ノッチがない条件よりもノッチが内側にある条件の方が約11.8%操作時間が増加した。これはノッチによってカーソルが隠されないようにするためノッチを回避する経路を取ったり、余分にマウスを大きく操作したりすることで経路が長くなったのが影響していると考えられる。

 ノッチがない条件よりもノッチが外側にある条件の方が約4.93%操作時間が増加した。これはカーソルの減速を早めに行う戦略をとった参加者による影響だと考えられる。

 さらに、ノッチが外側にあるよりも内側にある方が操作時間が増加する傾向が観測された。また、ノッチと終了ターゲットの距離が近づくほど操作時間が増加する傾向が観測された。

 これらの結果から、ノッチが配置されるとマウスの操作時間が増加することを示唆した。またノッチとターゲットの距離が近くなるにつれて操作時間が増加することから、ノッチ付近にターゲットを配置すると操作時間を増加させてしまうことを示唆した。

 研究チームは、Windows 11にアップグレードしたことによって画面の左下角にあったスタートボタンが画面中央に変更された位置関係によるマウス操作への影響も調査し結果を報告している。

出典および画像クレジット: 大塲 洋介, 宮下 芳明. ノッチがポインティングの操作時間に与える影響. 情報処理学会, 研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), 2022-HCI-199, 2, 1 - 8, 2022-08-15

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最新PCIe 4.0 SSD「WD_BLACK SN850X」を検証。ヒートシンクの有無で違いは出るか? - PC Watch

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Western Digital「WD_BLACK SN850X NVMe SSD / with Heatsink」

 Western Digitalから、M.2 SSD新モデル「WD_BLACK SN850X NVMe SSD」が登場。ハイエンドSSD「WD_BLACK」シリーズの最上位モデルとして位置付けられており、リード最大7,300MB/s、ライト最大6,600MB/sの高速アクセスを実現する点が特徴となっている。同時に、ヒートシンクを装着した「WD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsink」も登場となる。

 WD_BLACK SN850X NVMe SSDは8月31日より、WD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsinkは9月9日より発売予定だ。

 実売予想価格は、WD_BLACK SN850X NVMe SSDの1TBが2万2,800円、2TBが4万3,800円、4TBが8万6,800円。WD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsinkは、1TBが2万3,800円、2TBが4万4,800円。

高速アクセスでゲームプレイの快適度を大きく高める

WD_BLACK SN850X NVMe SSD。フォームファクタはM.2 2280で、PCIe 4.0 x4対応
今回試用した2TBモデルでは、チップは片面のみ実装で、裏面にチップは非搭載

 「WD_BLACK SN850X NVMe SSD」(以下、SN850X)は、Western DigitalのハイエンドSSD「WD_BLACK」シリーズの最新かつ最上位モデルだ。

 ゲーミングPCでの利用をターゲットとしており、従来モデルのWD_BLACK SN850からアクセス速度やレイテンシを改善しているという。

 容量は、1TB、2TB、4TBをラインナップ。同時に、ヒートシンク装着モデル「WD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsink」も登場。こちらは、ゲーミングPCはもちろん、PlayStation 5など家庭用ゲーム機の増設用としても利用可能となっている。WD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsinkは、容量1TBと2TBをラインナップする。

 主な仕様は、以下の表にまとめた通りだ。フォームファクタはM.2 2280で、接続インターフェイスはPCI Express 4.0 x4、プロトコルはNVMe 1.4に対応。SSDとしての仕様は、ヒートシンク装着モデルとの間に違いはない。

SSDコントローラは、WDオリジナルコントローラを採用。その横にDRAMキャッシュチップを搭載。2TBモデルでは、容量4Gbit(512MB)のMicron製GDDR5チップ「MT51J128M32HF-70:B」を搭載していた

 ただし、ヒートシンク装着モデルは容量が1TBと2TBの2モデルのみとなる。また、装着されるヒートシンクは、PlayStation 5に装着できるサイズに収まっており、PlayStation 5にも問題なく装着できる。

 ところで、いずれもDRAMキャッシュメモリを搭載しているが、公式ではDRAMキャッシュ容量は非公開。今回試用した2TBモデルの実機で確認したところでは、容量4Gbit(512MB)のGDDR5チップ「MT51J128M32HF-70:B」を搭載していた。

NANDフラッシュメモリは、WD製112層TLC 3D NAND「BiCS5」を採用。2TBモデルでは2チップ搭載している

 アクセス速度は、シーケンシャルリードが最大7,300MB/s、シーケンシャルライトが最大6,600MB/s(1TBモデルは最大6,300MB/s)と、PCIe 4.0 SSDとしてトップクラスの速度を実現。また、ランダムアクセス速度も非常に高速となっている。

 これにより、ゲームの起動が高速になるのはもちろん、データロード時間も短縮され、ゲームプレイ時のデータロードに起因する遅延が最小限に抑えられるため、プレイ時の快適度を大きく高めるという。

【表1】WD_BLACK SN850X NVMe SSDの主な仕様
容量 1TB 2TB 4TB
フォームファクタ M.2 2280
インターフェイス PCI Express 4.0 x4
プロトコル NVMe 1.4
NANDフラッシュメモリ TLC 3D NAND(112層 BiCS5)
コントローラ WD独自コントローラ
DRAMキャッシュ 搭載(容量非公開)
シーケンシャルリード 7,300MB/s
シーケンシャルライト 6,300MB/s 6,600MB/s
ランダムリード 800,000IOPS 1,200,000IOPS
ランダムライト 1,100,000IOPS
総書き込み容量 600TBW 1,200TBW 2,400TBW
保証期間 5年
実売予想価格 2万2,800円 4万3,800円 8万6,800円
【表2】WD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsinkの主な仕様
容量 1TB 2TB
フォームファクタ M.2 2280
インターフェイス PCI Express 4.0 x4
プロトコル NVMe 1.4
NANDフラッシュメモリ TLC 3D NAND(112層 BiCS5)
コントローラ WD独自コントローラ
DRAMキャッシュ 搭載(容量非公開)
シーケンシャルリード 7,300MB/s
シーケンシャルライト 6,300MB/s 6,600MB/s
ランダムリード 800,000IOPS 1,200,000IOPS
ランダムライト 1,100,000IOPS
総書き込み容量 600TBW 1,200TBW
保証期間 5年
実売予想価格 2万3,800円 4万4,800円

 ヒートシンク装着モデルでは、フルカラーLEDイルミネーションを搭載。PlayStation 5装着時には、このLEDは見えなくなってしまうものの、透明ケースを利用したゲーミングPCでは、映えるイルミネーションを実現可能。

こちらはWD_BLACK SN850X NVMe SSD with Heatsink。ヒートシンク装着の有無のみが異なる部分で、SSDとしての仕様に違いはない
ヒートシンクは、PlayStation 5に装着できるサイズに収まっている
ヒートシンク装着モデルにはフルカラーLEDイルミネーションを搭載

 イルミネーションの発色や発光パターンは、Western Digitalが配布しているオリジナルアプリ「Western Digital Dashboard」上で変更可能だ。

 加えて、Razer Chroma RGBやASUS Aura Syncなど、主要サードパーティのRGBライティング制御に対応しているため、マザーボードやビデオカード、ケースなどのRGBイルミネーションと連携したライティングもできる。

イルミネーションの発色や発光パターンは、オリジナルアプリ「Western Digital Dashboard」上で変更可能。また、Razer Chroma RGBやASUS Aura Syncなど、主要サードパーティのRGBライティング制御にも対応

「ゲームモード 2.0」に対応

 SN850Xでは、「ゲームモード 2.0」に対応する点も大きな特徴となっている。従来のゲームモードを強化したもので、3つの機能が提供される。

SN850Xでは、ゲームモードの進化版「ゲームモード 2.0」に対応。Western Digital Dashboardの赤で囲った部分を「自動」にし、AUTOモードに設定するのがお勧め

 まず1つは先読み機能。ゲームプレイ時のデータロードなどのディスクアクセスを予測し先読みを実現。これにより、ゲームプレイ中のロード時間が改善されるという。

 2つ目が適応型サーマルマネジメント機能。温度の高い状態でも優れたスループットを維持しつつ、エネルギー効率を改善するアップグレードを実現しているという。これにより、これまでのように高温時に大きく速度を下げるのではなく、スループットと温度のバランスを取ることで、高温時でも比較的高いスループットが維持できるという。

 最後に、書き込みよりも読み出しを優先する制御の実現。これにより、ゲーム中は読み出し制御が最優先されることでゲームプレイの遅延を最小限に抑えられるという。

ゲームモード 2.0をAUTOモードに設定し、設定メニューからゲームソフトがインストールされているフォルダを指定しておけば、そ$$のフォルダのゲームが起動されると自動的にゲームモード 2.0がオンになる

 このように、ゲームプレイの快適度を高めるゲームモード 2.0は、従来同様にオリジナルツールのWestern Digital Dashboardで設定する。加えてゲームモード 2.0は、ゲームソフトが起動すると自動的にオン、ゲームソフトが終了すると自動的にオフとなる「AUTOモード」も用意される。

 あらかじめゲームソフトがインストールされているフォルダを指定しておけば、そのフォルダ内のゲームソフトが起動されると自動的にゲームモード 2.0がオンとなる。いちいちモードを切り替える必要がなくなるため、SN850X利用時にはゲームモード 2.0をAUTOモードで利用するのがお勧めだ。

シーケンシャルリードは公称に届かなかったが、十分高速な速度を確認

 では、ベンチマークテストを利用して速度をチェックしていこう。利用したベンチマークソフトは、「CrystaDiskMark 8.0.4」と「ATTO Disk Benchmark V4.01.0f2」、「PCMark 10 Storage Full System Drive Benchmark」、「3DMark Storage Benchmark」の4種類。

 テスト環境は以下にまとめた通りで、テスト時にはSSDにマザーボード付属のヒートシンクを装着し、ヒートシンクに空冷ファンのエアフローが届く状態で計測している。NVMeドライバはWindows 10の標準NVMeドライバを利用。

テスト環境

CPU : Core i5-11400
メモリ : DDR4-3200 32GB
システム用ストレージ : Samsung SSD 950 PRO 256GB
マザーボード : ASRock Z590 Steel Legend WiFi 6E
OS : Windows 11 Pro

CrystaDiskMark 8.0.4の結果

 CrystalDiskMarkは、設定を「NVMe SSD」にして計測。結果を見ると、シーケンシャルリードは7,000MB/sをわずかに下回っているが、シーケンシャルライトは公称の6,600MB/sを上回っている。

 また、ランダムアクセス速度についても、リード、ライトともに公称を上回る速度が得られている。シーケンシャルリードのみ公称に届かなかったものの、それでも速度は申し分なく、ハイエンドモデルらしい速度が発揮されていると言っていいだろう。

SN850X 2TB

データサイズ1GiB
データサイズ64GiB

SN850X with Heatsink 2TB

データサイズ1GiB
データサイズ64GiB

 なお、Western Digitalによると、AMD環境ではシーケンシャルリードも公称同等の速度が計測されるそうだ。

ATTO Disk Benchmark V4.00.0f2の結果

 ATTO Disk Benchmarkの結果は、リード、ライトともに公称をやや下回った。それでも、速度的には申し分ないものと言っていいだろう。

SN850X 2TB

SN850X with Heatsink 2TB

 また、ヒートシンク装着モデルも同等の結果が得られており、このことからもSSD自体の差が全くないことが分かる。

PCMark10 Storage Full System Drive Benchmarkと
3DMark Storage Benchmarkの結果

 次に、PCMark10 Storage Full System Drive Benchmarkと3DMark Storage Benchmarkの結果だ。こちらも現役SSDとしてトップクラスのスコアが得られている。このことから、ゲーミングPCはもちろん、とにかくストレージ速度が必要なクリエイター向けPCでも快適度を高めてくれるはずだ。

SN850X 2TB

SN850X with Heatsink 2TB

SN850X 2TB

SN850X with Heatsink 2TB

温度と速度の変化

 最後に、SN850Xにヒートシンクを装着せず、エアフローも当たらない状況での発熱と速度の変化もチェックしてみた。温度やアクセス速度の推移は、ATTO Disk Benchmarkを実行しつつ、ハードウェア情報調査ツール「HWiNFO64」を利用して計測した。

 SN850Xでは、S.M.A.R.T.での温度情報が1分以上の間隔でしか更新されないようで、正確な温度変化は計測できなかった。ただ、テストが進んで比較的高温になった状態でも、あまり大きな速度低下が見られないことが分かる。このあたりから、温度と速度の制御が、従来までのような、高温時に積極的に速度を下げるのではなく、温度と速度のバランスを保って制御していることが読み取れる。

 もちろん、だからと言ってヒートシンク非装着やエアフローなしでの運用が可能ということではない。最大限の性能を引き出すには、当然ヒートシンクを装着し、エアフローも確保してしっかり冷却する必要があるが、熱への対策がしっかり考えられていることは間違いなさそうだ。

ゲーミングPC向けのハイエンドSSDとして魅力的な存在

 今回、SN850Xを見てきたが、PCIe 4.0 SSDとして現役トップクラスの性能が発揮されることを十分に確認できた。また、価格的にも1TBが2万2,800円、2TBが4万3,800円、4TBが8万6,800円と特別高価というわけではなく、ヒートシンク装着モデルも1,000円上乗せになるだけ。そのため、コストパフォーマンスの点でも競争力のある製品と感じる。

 すでに、一部SSDベンダーから、PCIe 5.0対応SSDの登場が予告されており、おそらく速度という点ではそちらの方が圧倒することになるだろう。とは言え、PCIe 5.0 SSDはまだ利用できる環境が限られる。

 そういった意味でも、まだ現役ゲーミングPCの多くがPCIe 4.0ベースであり、SN850XはゲーミングPC向けのハイエンドSSDとして申し分ない魅力を備えている。そのため、ゲーミングPCの快適度を高める超高速SSDを探しているなら、十分検討すべき製品と言える。

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