医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

◆コロナ時代フレイルが心配

平成30年版高齢社会白書によると、介護が必要になった理由の第1位は、認知症(18・7%)。だから、認知症にならないために、少し物覚えの悪くなった医師の鎌田が実践していることを、この連載で書いています。

要介護の原因としては、「フレイル」(虚弱)が同じくらい心配と言われています。自粛要請中にフレイルになってはいけないのです。

◆コロナ時代は筋肉

筋肉が衰え、体を動かすことが少なくなることで全身の機能が低下します。それを予防するためには、『鎌田式「スクワット」と「かかと落とし」』(集英社)がおすすめです。

◆口腔(こうくう)虚弱は肺炎をおこす

口のまわりの筋肉の衰えで、かむ、飲む、食べる機能が低下し、栄養状態が悪くなります。口腔フレイルで肺炎が多くなります。さらに歯周病が起きやすくなり、これが慢性炎症を起こして、糖尿病や認知症のリスクを高めます。

◆心の虚弱になるな

社会とのつながりが減り、家に閉じこもりがちになることで、体だけでなく、心の機能も低下していきます。コロナのために家にいることが多くなると、認知症リスクが高くなります。無観客競輪や競馬を見ることでも、社会的フレイルの予防になります。同時に「心の虚弱」の予防になります。

口腔フレイルで栄養が不足して筋肉が減ると、身体的フレイルにつながり、さらに社会的フレイルになるので、3つを意識した予防が大切です。

フレイルの予防は、認知症の予防にもなります。同時に、コロナ後にバンバン経済活動をしたり、人生を楽しむためにも大切なのです。